先史文明の荘厳な仕掛け
世界遺産ニューグレンジ 冬至の不思議な光景
アイルランドは、ミース県のニューグレンジで見られる、世界最古とされる冬至現象の再発見50周年を祝う。首都ダブリンからおよそ50キロメートルの距離にあるニューグレンジは、ボイン渓谷周辺に位置するブルー・ナ・ボーニャの新石器時代遺跡群の中でも、最大の羨道墳だ。
ちょうど50年前にあたる1967年12月21日、ニューグレンジ羨道墳内部の玄室に立っていたアイルランド人考古学者マイケル・J・オケリー博士は、入口上部にある開口部から差し込む冬の太陽の淡い一筋の光が通路を少しずつ進み、やがて玄室全体を神秘的な黄金の輝きで満たす瞬間を目撃した。それが、5000年の時を経て、初めて目撃された冬至の現象だった。
太陽の高度があがるにつれ、光線の先端が19メートルの羨道墳の床をゆっくりと奥へと差し込んでいき、 やがて玄室で広がって部屋全体を劇的に照らし出すと、室内にある古代の石の彫刻が浮かび上がる。この現象は朝の9時ごろに始まって、17分間続く。ブルー・ナ・ボーニャの数々の羨道墳は豊富な岩絵で知られ、欧州最大の巨石芸術の集積地になっている。
関連記事
数百年を生きるグリーンランドサメの目は、200歳を超えても衰えていなかった? 最新研究で判明した、老化しない網膜と強力なDNA修復機構の驚くべき実態とは。人間の視力低下を防ぎ、加齢に伴う眼病治療の未来を変える潜在能力に迫ります
良い人生とは何か。快楽、意味、徳という古代哲学の問いを、炎症や寿命、細胞の反応から見つめ直します
非利き手で歯磨きや文字書きをすると、脳はいつもより働きます。集中力と神経可塑性を高める小さな習慣を紹介します
茶道に息づく「一期一会」の精神を、日常の何気ない所作や東洋思想の「仁」と結びつけて紐解くエッセイ。二度と戻らない「いま、目の前の瞬間」に全身全霊で向き合うことの尊さを静かに問いかけます
食事抜き、睡眠不足、トイレの我慢。忙しい人が見逃しがちな過労のサインと、体を守るセルフケアを紹介します