中国の両会「スーパー富豪のクラブ」=米VOA
中国では現地時間5日午前9時、重要な政治経済政策を審議・承認する全国人民代表大会(全人代)が北京で開幕した。3日に開幕した全国政治協商会議(政協)と合わせて両会と呼ばれる。今年の両会に全国から選出された5138人(全人代代表2980人、政協委員2158人)が参加した。なかに富豪も多数いることから両会は「富豪クラブ」と揶揄されている。今年も5000人超の参加者のうち、152人の総資産規模が4兆元(約67兆円)に達し、昨年の3兆5000億元(約58兆4500億円)から14%増えた。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が5日伝えた。
国内シンクタンク「胡潤研究院」の最新調査(3月2日号)によると、今年の全人代代表と政協委員のうちの152人について、「個人の資産総額が20億元(約334億円)以上」「152人の純資産規模は4兆元を上回る」。同研究院は毎年、中国富豪ランキングを発表する。
同調査によると、富豪代表の中で、資産規模が1位となったのはインターネットサービス最大手「騰訊控股有限公司(テンセント)」創業者の馬化騰氏。2位は、2月にドイツ自動車大手ダイムラーの筆頭株主になった吉利控股集団の李書福氏。
また、胡潤研究院によると、全人代の代表を務める富豪の人数は昨年と比べて減少した。習近平当局の反腐敗キャンペーンと関連しているという。
中国国家統計局の公表統計によると、2017年中国国内住民の一人当たり可処分所得は2万5974元(約43万3766円)。それに対して、同研究院の17年富豪百人ランキングでは、トップ10にランキングした富豪の個人資産総規模は1兆6700億元(約27兆8890億円)に達する。
一方、米(VOA)は、胡潤研究院の富豪ランキングにランクインした富豪の数は、まだ一部だとの認識を示した。国の財産を横領する汚職官僚とその親族の多くは隠れたままだという。
(翻訳編集・張哲)