デブデブデブも禁止?金正恩氏の訪中で検閲ワード目白押し
北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は3月25日から28日、中国を訪問し、習近平・国家主席と会談した。北朝鮮の指導者の訪中は、2011年の金正日氏以来、7年ぶり。
中国最大のSNS微博では注目キーワードに「金正恩」「習近平」「朝鮮」などが次々と上がった。28日、「#習近平会見金正恩」「#金正恩華華(訪中の意味)」などのタグがそれぞれ3200万回使用された。
中国のネットでは、体格の良い金正恩氏は「金三胖(ジンサンパン、金一族三代目の太っちょの意味)」とのあだ名を付けられている。
ネット検閲の厳しい共産党政権下で、中国のネットユーザーたちは日頃、隠語を駆使して意思疎通を図っている。中国共産党政権は今回の金正恩訪中についても、金正恩を意味する隠語を検閲している模様。
IT関連情報サイト・中国数字時代の調べでは、金正恩氏を暗喩する言葉を微博で入力すると「関連法に違反している」といった警告メッセージが発せられる。「西胖(習近平とデブ)」(編注:西は習の中国語発音が同じことから習近平を意味する)「西豚(習近平とブタ)」「金三豚(金一族の三代目のブタ)」「金三胖(金一族の三代目のデブ)」 「胖胖胖(デブデブデブ、胖を三つ並べて三胖を意味する)」などが検索不能となっている。
それでも検閲をくぐり抜けたいネットユーザーは「肥胖病人(太った病人)」「火車上的胖子(汽車に乗った太っちょ)」「来自東北方的訪客(東北から来た客)」「隣家兄弟(隣近所の兄弟)」などの隠語を作った。
中国外交部(外務省)の耿爽・報道官は27日の定例会見で、金正恩氏に関するキーワード検閲をほのめかした。「我々は、あらゆる国の指導者を説明するための軽蔑的な言葉の使用には同意しない」とコメントしている。
(編集・佐渡道世)
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