防衛省は4月21日、沖縄本島と宮古島を通過した中国軍の空母「遼寧」7隻の写真を発表した(防衛省・統合幕僚監部)

中国軍の空母艦隊7隻、沖縄を通過 前日は戦闘機の発着も

沖縄県や台湾近海での中国軍の動きが活発化している。防衛省によると21日、中国海軍空母・遼寧など計7隻が、宮古島と沖縄本島の間を通過した。前日の20日には、与那国島の南350キロの公海上で、同艦隊から戦闘機とみられる艦載機が発着したという。

また、遼寧海洋安全局は21日、同月20日から28日にかけて、黄海と渤海の海域の一部で軍事任務実施のため、船舶の運航を禁止すると発表した。中国国防部も同日、空母編隊が台湾近海のバシー海峡で演習を行ったと通知した。

中国1隻目の空母「遼寧」は、旧ソ連の建造したワリヤーグをウクライナから買い上げ、再構築したもの。2隻目の空母は、中国船舶重工集団が建造した。大連で2017年4月、進水式が行われ、装備の取り付け作業などが進められていた。

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