移植を受けた女の子 ドナーの結婚式でフラワー・ガールに
見知らぬ誰かのために、骨髄ドナーになること。リスクと痛みが伴う上、入院生活を余儀なくされるため、躊躇(ちゅうちょ)する人が多いのが実情です。20代でドナーとなった勇気ある女性と、移植を受けた3歳の女の子が、結婚式の前日に感動の出会いを果たしました。
アメリカ・アラバマ州に住むヘイデン・リヤルさん(Hayden Hatfield Ryals)が骨髄バンクに登録したのは22歳の時。その後、大学を卒業し、26歳の時に適合する患者が見つかったという連絡を受けました。
適合したのは、カリフォルニア州に住むスカイちゃん(Skye Savren-McCormick)。生後すぐに若年性の白血病と診断され、1歳の誕生日を迎える前から入退院を繰り返していました。手術は迅速に行われ、スカイちゃんの命は助かりました。
「スカイは今、(病と)闘いながらも、元気いっぱいです」
「すべて、ヘイデンのおかげです」と話すスカイちゃんの母・タリアさん(Talia Savren-McCormick)。
手術後、合併症を発症したスカイちゃんのために、自身の細胞をも提供したヘイデンさん。懐の深いドナーに恵まれ、スカイちゃんは命をつなぎました。
しばらくして、SNSを通じて連絡を取り合うようになったヘイデンさんとスカイちゃんの家族。ヘイデンさんからスカイちゃんの誕生日に届いたプレゼントには、結婚式の招待状が添えられていました。メッセージには、「フラワー・ガールになってほしい」とも。スカイちゃんの家族は、喜んで引き受けることにしました。
初めてあった時から意気投合した二人。結婚式では、花束を抱えたスカイちゃんの姿に心を打たれ、涙をすする音があちこちから聞こえてきました。
幼い女の子の命を救ったヘイデンさんは、ドナーになったことについて謙虚に受け止めています。
「(スカイちゃんが)私に人生の目的を示してくれました。彼女とは、ずっといい友人でいたいと思っています」
「私が彼女を助けたのだとは一度も思っていません。(ドナーになったことは)私にとって栄誉なことです。私ではなくて、彼女が私を助けてくれたと思っています」
(翻訳編集・郭丹丹)