チベット人人権活動家ニマ・ラモ氏、テンジン・デレク師事件を語る

3年前の7月12日、四川省成都にある刑務所で一人のチベット人僧侶が獄中死した。

僧侶の名は「テンジン・デレク・リンポチェ」。チベットの文化と宗教を徹底的に破壊した文化大革命の余韻もまだ冷めやまぬ1980年代、リンポチェはチベットで破壊された仏教寺院の復興に努め、老人福祉施設、児童養護施設、学校を作るなど地域の教育と福祉に尽力し、チベットで絶大な人々の尊敬を集めた。

しかし2002年、四川省成都市で発生した爆発テロ事件に関与したとして当局から不当に連行され、13年間にわたり拘束され、終身刑で2015年獄中で亡くなった。

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亡命チベット人のサーンチーさんは、親族訪問ビザを取得して、チベット自治区への帰郷を果たすことができた。チベットでは、首都ラサや青海省内にチベット佛教の聖地を訪ね歩いたが、滞在中に当局から執拗な干渉を受けたという。インドに戻ったサーンチーさんはメディアに対し、この間に体験したことを詳細に語った。
中国でチベット仏教文化を抑圧する新たな動きがあった。当局はこのほどチベット仏教の最大の佛学院に進駐すると通達した。共産党委員会を強制に設立し、党の幹部が院長など要職を総なめすることになる。内外のチベット人社会から「学院が共産党学校に化した」などと反発が高まっている。
中国共産党が民族同化政策の一環としてチベット自治区に設置する再教育施設では、チベット仏教の尼僧たちが看守や共産党員による性的虐待を受けているという。人権監視団体は最近、施設での拘束を経験した僧侶の証言を伝えた。