(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

ネット・スマホ依存に対する6つの対処法

2018年7月30日、フランス国会では子どものインターネット・スマートフォン依存に対処するための新たな法案が成立しました。この法案により、今年9月から、フランス国内の保育所、幼稚園、小学校及び中学校の生徒は学校でスマートフォンやタブレット、スマートウォッチなど通信できるデバイスを使用することが禁止されました。

なぜフランス国会はこの法案を作ったのでしょうか?まず一つの研究結果を紹介します。

2008年から、米国の心理学者は子供たちに対してスマートフォン等の電子デバイスが及ぼす影響について調査を開始しました。集められた100人の子供のうち、50人はスマートフォンをよく使用していましたが、残りの50人はスマートフォンを使用していませんでした。この研究は10年間続けられ、この二つのグループについて興味深い現象を発見しました。

2018年、心理学者は研究結果を公開しました。スマートフォンをよく使用する50人の子供のうち、大学に進学できたのは2人しかいませんでした。一方、スマートフォンを使わなかった50人の子供のうち、高校卒業後に就職したのはわずか3人だけで、ほかの47人は大学に進学することができました。

もちろん、大学への進学は子供の教育において必ずしも成功の証ではありません。しかし学歴は教育を語るうえで重要な指標です。

電子デバイスは人体にも影響を及ぼします。目に対する損害について言えば、20分間スマートフォンを使用することは、47分間テレビを見るや80分間プロジェクターを見ることに相当します。

6つの対処法

スマートフォンやインターネットに対する依存をなくすためには、家族全員が取り組む必要があります。ここでは具体的な方法を6つ紹介します。

1. 子供に寄り添う

 毎日30分間子供に寄り添うことから始めてみましょう。親と暮らしているものの理解や交流がない「家庭内孤児」が近年問題となっています。親は子供と交流をし、子供の話に耳を傾けるべきです。

2. 模範の力

 大人は常に子供の模範であり、手本です。親がスマートフォンを手から離さない傍ら、子供に依存を止めさせることは不可能です。大人が率先してスマートフォンに依存しない生活を送りましょう。

3. ルールを決める

 スマートフォンやインターネットを使用する時間等のルールを親子間で決めるとよいでしょう。例えばインターネットは一日1時間まで、というように取り決めをしましょう。

4. 運動時間を増やす

 子どもが運動嫌いなら、運動する週間を身につけさせましょう。子供にとって運動やスポーツはインターネットを見ることよりはるかに重要です。

5. 代替となるものを用意しよう

 例えば子供がタブレットで本を読むのが習慣となってしまった場合には、紙の本を読ませましょう。ゲーム好きの子供には、チェスや囲碁などのボードゲームを勧めてみましょう。

6. 一日の予定表を作る

 ご飯の時間、宿題の時間、友達と遊ぶ時間、お風呂の時間などをあらかじめ決めましょう。そうすることで退屈な時間が無くなり、子供がスマートフォンのことを思い出さなくなるでしょう。

(編集・文亮)

関連記事
自分に大声で話しかけることで、パフォーマンス向上や学習効果、ストレス軽減に役立つことが心理学者によって証明されています。心理学的な利点を知り、実践してみましょう!
MLB東京シリーズ2025でドジャースのロバーツ監督が日本で指揮を執る。日本にルーツを持つ彼の感慨や、大谷翔平ら日本人選手の活躍が注目を集める特別な舞台だ。
痛風は遺伝が原因であることが大規模な研究で明らかに。食事も重要ですが、生活習慣だけではなく遺伝子の影響も大きいことが分かりました。
感謝の気持ちが健康を促進する理由とは?感謝が心身に与える効果を、最新の研究と中医学の視点から解説します。健康長寿に向けた実践法も紹介。
低カロリー・高食物繊維の「コンニャク麺」。ダイエットや健康管理に効果的な理由とは?栄養士が解説するコンニャクの驚くべきメリットと注意点を紹介します。