【ぶらり散歩道】–広島編– 黒松の井戸

標高575mの山頂付近から東広島の街並みが一望できる龍王山。その伏流水が10年から15年といわれる時間をかけて、ゆっくりと西条・酒蔵通りの地下の岩盤へとしみ込んでいく―――これが酒造りに適した「仕込み水」となっている。

 

「蔵造り通り」へと足を運べば、七つの蔵が仕込み水を試飲させてくれる。うちの一つである「黒松の井戸」を有する山陽鶴酒造株式会社は、名称があらわすように山陽道に面している。街道沿いに黒松の並木が見られた時代、黒松に舞いおりた鶴を見た創業者が、銘柄を「黒松山陽鶴」、井戸(試飲のできる)を「黒松の井戸」と名付けたという。売店に模様替えした店先の格子戸が、わずかに往時をしのばせている。

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