動物も、環境によって感情が変化する=英研究
動物の感情は周囲の環境によって変わるということが、ブタを対象とした研究で明らかになっている。より良好な生活環境にいるブタは、そうではないブタよりポジティブな反応を示すという。
英紙「デイリー・メール」(電子版)によると、英ニューカッスル大学(Newcastle University)のキャサリン・ダグラス博士(Catherine Douglas)が率いる研究チームは、豚の感情を知る実験を行った。
科学者らは、まずブタたちに木琴の音を聞かせ、その後にご褒美としてリンゴ1個を与えた。次に、クリッカー(動物を訓練するときに使う道具で「カチッ」という音が出る)の音を聞かせた後、カサカサとなる不快なビニール袋を与えた。その後、ブタを2つのグループに分け、それぞれ広くてワラや遊具もある贅沢な豚舎と、狭くて粗末な豚舎とに入れた。
その後、科学者らが不思議な、軋むような音を豚に聞かせると、それぞれのグループは違う反応を見せた。環境の良い豚舎に入っているブタたちは、美味しいリンゴを期待するかのようにすぐに近づいて来たが、環境の悪い豚舎に入っているブタたちは消極的で、ビニール袋が与えられると恐れているのか、動こうとしなかったという。
「このような反応は、人間と同じ。私たちの感情が、判断に影響することはよくある」とダグラス博士は指摘する。
同研究は、環境によって変化する動物の感情を把握し、快適な農場を作るという課題に貢献しそうだ。
(翻訳編集・柳小明)
おすすめ関連記事:植物にも感情がある (一)
関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。