名医が施した奇跡の医術

『史記』の「扁鵲列伝」の中にこのような物語があります。扁鵲は若い頃にある官舎の舎長でした。賓客の長桑君はよくその官舎に立ち寄っていました。毎度、扁鵲は長桑君に対して丁重に待遇していました。長桑君は主に道徳や品行の面で、扁鵲に高く評価していました。

2人が知り合って十数年余りが経ったある日のこと。長桑君は扁鵲を呼んで2人だけで対坐し、「私は秘法の医術を心得ているが、年老いたのであなたに秘法の医術を伝えたいと思う。他言しないように」と密かに言いました。扁鵲は「謹んでお言葉に従います」と答えました。

そしてある日、長桑君は懐中の薬を取り出して扁鵲に与え、「これを雨露(あまつゆ)で飲み、30日経つと不思議な現象を見ることが出来るようになるであろう」と言って、秘法の医術書をすべて扁鵲に手渡しました。その全てを扁鵲に与えると長桑君の姿が突然、消えました。

▶ 続きを読む
関連記事
正月明けに動けないのは、怠けではなく、心のメンテナンスのタイミングかもしれません。【こころコラム】
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が自身のInstagramに投稿した、愛犬「デコピン」の動画と写真が、いま世界中で大きな反響を呼んでいる。
ネオンのように鮮やかなピンクが森に舞う、オーストラリア固有のピンクロビン。写真家の情熱と偶然が重なり捉えられた奇跡の瞬間が、自然の驚きと喜びを静かに伝えます。思わず笑顔になる一篇です。
毎日見ている舌に、体からの重要なサインが隠れているかもしれません。色や形、舌苔から読み解く中医学の知恵と、現代研究が示す健康との関係をわかりやすく解説。
150ドルの美容液より、鍋に浮かぶ一輪の花――中世から人々の肌を支えてきたカレンデュラが、なぜ今も通用するのかをひもときます。