【漢詩の楽しみ】劍門道中遇微雨(剣門の道中にて微雨に遇う)
衣上征塵雜酒痕
遠遊無處不消魂
此身合是詩人未
細雨騎驢入劍門
衣上(いじょう)の征塵(せいじん)酒痕(しゅこん)を雑(まじ)う。遠遊(えんゆう)処(ところ)として消魂せざるは無し。此(こ)の身、合(まさ)に是れ詩人なるべきや未(いな)や。細雨(さいう)驢(ろ)に騎(の)りて剣門に入る。
詩に云う。私の衣は、旅のほこりと酒のしみが混じって汚れている。そんな長旅のどこにいても、私の魂は激しく揺れていた。この私は、いったい詩人になるべき人間なのかどうか。それを思いながら、細やかな雨のなか、驢馬に乗って剣門に入っていく。
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