【警告:画像注意】
ここに写っている女の子は。同じくらいの歳の子と何も変わらず、活気に満ち走り回っています。でも、彼女のお腹を見ると、実は彼女が特別な存在なのだということがわかるはずです。
小学4年生のヴィサービア・ボルン・ゴンチャロワ(Virsaviya Borun-Goncharova)は、カントレルの五徴症という症状を持って生まれました。カントレルの五徴症はとてもまれな病気で、100万人中5人の発症率と言われています。
病気の症状の一種で、ヴィサービアの心臓は体の外側に飛び出ています。またこの重要な臓器の周りには、薄い一枚の皮膚しかありません。
「これが私の心臓です。これを持っているのは私だけです。服を着るときは、心臓を傷つけないように柔らかい服を着ます。私は歩き回り、時にはジャンプしたり走り回ったりもします」その少女の胸からは心臓が膨らみ、薄い皮膚の下で心臓が鼓動しているのが見えます。
「あまり走るべきじゃないと言われるけど、走ることが大好きなんです」2017年2月のBBCシリーズの「Incredible Medicine: Dr Weston’s Casebook」で彼女はこう語っています。
ヴィサービアはロシアで生まれました。ロシアの医師は、母親のダリに、生存できる確率はほとんどないと言いました。ダリは、その時のことを次のように述べています。「医師は正直に、娘はこの症状を抱えたまま生き残ることは難しいだろうとおっしゃいました」
国家機関(NORD)によると、この状態で生まれた赤ちゃんの多くは長く生き残ることはできず、64パーセントは生後数日以内に死亡してしまう、大変難しい病気だそうです。
しかし、ヴィサービアはその事実を覆しています。
彼女は生きる力を持ち合わせていますが、心臓が露出した状態での生活にはやはりリスクも伴います。
「心臓が体の外側にある状態で生活するのは簡単なことではありません。本当に壊れやすいからです」とダリは語ります。 「もちろん転倒する可能性は否定できませんし、どのような状況でも危険が隣り合わせです。いつ何時も厳重に注意する必要があります」
この病状を改善するには手術なしでは難しいため、ダリは娘を米国フロリダ州に住まわせました。当初、多くの病院が彼女の手術を拒否しましたが、ボストン小児病院のある医師がこの手術を行うことに同意してくれました。
しかし、小さな女の子の肺動脈の血圧の問題を考慮した結果、現実的に考えて手術を行うことは困難でした。
こうして手術を受けることはできませんでしたが、幸運なことに彼女は今も健在です。
2017年12月、学校でクラスメイトの男の子に偶然、心臓が傷つけられてしまう事故がありました。すぐに病院に緊急搬送されましたが、彼女はその後順調に回復を遂げました。
母親のダリは言います「私は彼女を奇跡の存在、そして病気と闘う戦士と呼びたいです」。
ヴィサービアはまだ米国に住んでいます。4年生として学校が始まったばかりです。
2017年11月に投稿されたビデオでは「心臓をこのように保って自分の人生の中の奇跡の存在になりたいので、手術をしたくない」と述べています。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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