ニューヨーク・ファッション・ウィークでランウェイを歩くダウン症のモデル 人々の認識を変える
障害のある女性に対する認識がファッション業界で変わりつつあることは、間違いありません。女性の名はマデリン・スチュワート、ダウン症をもつブリスベン出身の22歳のモデルです。
ランウェイを華々しく歩くマデリンのストーリーは、2015年5月にソーシャルメディアに自身の写真を投稿したことにより始まりました。ほどなくして、彼女は世界初の障害をもつモデルとなり、障害のある身として初めてニューヨーク・ファッション・ウィークでランウェイを歩くモデルとなりました。
マデリンの写真はネット上に拡散し、フォロワーが急激に増え、母親であるロザンヌとともに、大手ハンドバッグの新作モデルの顔としてモデル業に乗り出しました。そのような例はマデリンが初めてでしたが、ロザンヌは、ダウン症などの障害に対する世間の目が変わっていることを感じていました。ロザンヌは、自分の娘が変化を起こすきっかけになると信じていました。「世界は変化に向かっています。お互いを認め合うことを世界が望んでいるのです。このようなこと、今までなかったでしょう」ロザンヌは2015年のコスモポリタン誌でのインタビューで語っています。
しかし、このような動きや変革に対して、変化を望まない反応を示す人たちや、「普通の人と違っている」ということで差別したりいじめの対象にしたりする人たちがいることも事実です。
ロザンヌは言います。「突然のことなので、何か違うものに対して頭が受けつけなくなってしまう人たちがいるのです。私たちは進化し続ける同じ人間なのに」
いじめに関してもロザンヌとマデリンは、はねのけてきました。「インターネットでの誹謗中傷はたくさんあります。ですが気にしません。だってそれは、中傷している人たち自身を映す鏡であって、私たちの行いを反映するものではありませんから」ロザンヌの言葉です。
ニューヨーク・ファッション・ウィークの他に、マデリンはロンドン、パリ、ロシア、中国、ドバイ、米国各地でも60に及ぶファッションショーに出演しており、ヴォーグ、コスモポリタン、エルなどの著名なファッション誌にも登場しています。
ソーシャルメディアには100万人のフォロワーがおり、最初の写真が投稿されたときには、数日間で700万人のアクセスがありました。このように世に知られることによって、マデリンは人間的に成長を遂げました。話すことに不自由があっても、仕事に前向きで輝いています。
(大紀元日本ウェブ編集部)