アリゾナ州フェニックスに住む女性が、夫とハイキングに出かける直前に心停止に陥った。そしてそれは天国への往復チケットとなった。
ティナ・ハインズは活動的な4児の母親で、バランスの取れた食事を取り、心臓病の病歴もなかった。2月のとある朝、彼女と夫のブライアンが近所にハイキングに出かけようとしたそのとき、突然ティナが倒れた。
ブライアンは911に連絡し、紫色になった妻の顔を見て心肺蘇生に取り掛かった。
「彼女は目を閉じておらず、白目をむいていました。顔は紫色になっていて呼吸もありませんでした」
彼は救急隊員が到着する前になんとか妻を蘇生させることができた。それから彼女は病院に搬送されるまでに数回蘇生されることになる。
病院へ向かう途中、ティナの心臓はさらに2回停止した。結果的に彼女は27分間に6回蘇生され、この間彼女は事実上死んでいたことになる。
病院に到着すると彼女は目を覚ました。喉にチューブがつながれていて話すことができなかった彼女は、紙とペンが欲しいと身振り手振りで訴えた。家族がそれらを用意すると、彼女はこう書きなぐった。「本当だった」家族が何が本当なんだと尋ねると、彼女は天を仰いだ。
ティナは取材に対して、「とてもリアルで、色鮮やかな世界でした」と述べた。
彼女は天国の門の前に神様のような人が立っていて、金色に光り輝いていたと語った。
This is too much
“Tina Hines, who could barely speak, reached out for the notebook and immediately scribbled down a message.”https://t.co/S8HpSLCTbG
— Metro (@MetroUK) June 25, 2019
退院から数週間後、夫婦はティナを救ってくれた911オペレーターを訪ね、涙ながらに抱き合った。
救急隊員は、「現場で3回、搬送中に2回、電気ショックを施しました。これまでに5回も電気ショックを行ったことはありません」と語った。
今も生きて奇跡の物語を語れるティナはとても幸運だ。
病院外で心停止を起こした人のうち、たった10%しか生き返ることはできない。多くの場合、周囲の人の心肺蘇生能力が患者の生死を分けるという。
心停止から生き返った人の約10〜20%は、彼らが事実上死んでいる間にはっきりとした幻覚を見るという。専門家らはこの経験を臨死体験(NDE)と呼んでいる。
2013年のミシガン大学の研究によれば、死の直前に急上昇する脳活動は、最も意識がはっきりとした状態よりも高いことが明らかになった。
科学者らは、この脳活動の上昇は瀕死状態の人が見る幻覚の原因になりうるだろうと述べた。
ティナとその家族にとっては、彼女が見た幻覚はただただリアルだった。ティナの姪マディ・ジョンソンは、「天国はある」という叔母からのメッセージをタトゥーにして自身の手首に刻んだという。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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