車で誘拐されていた女性の口の動きを読んで、誘拐犯を追跡した若者たち

若者たちは一般的に後先のことを考えずに直感的に行動するため、しばしば非難されることがあります。しかしそれが逆に功を奏する場合もあるのです。

テキサス州在住のアーロン・エイリアスとジャマル・ハリスという若者は、友人を職場に迎えに行くためにを走らせていました。たまたま信号待ちをしていた際に、助手席に座っていたジャマルは、あるものに注意を引かれます。右に停車していた車の後部座席に綺麗な女性が座っていたのです。

興奮したジャマルとアーロンは、彼女の姿をもっとよく見るために体勢を変えます。その時、相手の車の運転手と目が合い、気まずい雰囲気になります。

その直後、二人の視線が女性の目と合います。すると、「助けて」というように彼女の口が動いているのが見えたのです。ここで事態は激変します。

彼女の必死な表情から、これが何かの冗談ではないということに二人の若者は気が付きます。さらに信号が変わり、相手の車が走り出した際に、女性が必死に後部座席の窓に体当たりしている姿をアーロンたちは目撃しました。二人の少年は直感的にその車の後をつけることにします。

追跡中に二人は警察に通報。やがて車は高速道路に入りましたが、少年たちは追跡を続け、30分程追跡をしていた際に、相手も追跡されていることに気が付き、少年たちの車を振り切ろうと懸命に走り始めます。

その数分後、警察の車が現れ、女性が乗っていた車を停車させました。少年たちは興奮しながら、車の中で警察が容疑者を逮捕する一部始終を目撃したのです。

後から分かったことですが、後部座席に乗っていた被害者である25歳の女性は、職場でのパーティーを後にした際に誘拐されたようです。幸い、車に押し込められる際に銃で後頭部を殴られた以外は、特に被害を受けていませんでした。

犯人のチャールズ・アトキンスはその後誘拐と強盗などの罪で刑務所に収監されました。

その後、少年たちは誘拐された女性と再会し、温かいハグで感謝されました。ジャマルは事件を振り返り、「英雄になるのにマントは必要ありません。大切なのは、冷静さを保ちつつ、直感的に行動することです」と述べています。

 

(大紀元日本ウェブ編集部)

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