カナダのトルドー首相は9月、2001年の高校教師時代に人種差別的な黒塗りの顔で変装をしていたとタイム誌に報じられた。首相は「とても後悔している」と謝罪した(GettyImages)

左翼エリートの選民思想(前編)

このコラムの初回「なぜ人は共産主義に騙され続けるのか」で、ジョン・エドガー・フーヴァー初代FBI長官が、左翼(コミンテルン)を

の5種類に分類していることを紹介した。このうちの最初の3つを中核層、4つ目を利権層、5つ目を浮動層と私は定義し、中核層の活動の動機は社会に対する憎しみ、利権層の動機は金、浮動層は正義(偽善)と虚栄心であると解説した。今回は、中核層についてもう少し詳しく分析したい。

中核層は公然の党員、非公然の党員、フェロー・トラベラーズよりなる。コミンテルンやコミンフォルムが消滅した今、「党員」に相当するものは無いとの反論があるかもしれない。しかし、現在も形を変えてそれは存在し続けている。公然の党員は中国共産党や朝鮮労働党などの党員である。非公然の党員は、中国関係なら孔子学院関係者、北朝鮮関係ならチュチェ思想派である。日本は孔子学院にまだ無警戒だが、諸外国ではそのプロパガンダ機関としての機能が問題視されており、オーストラリアや米国では次々閉鎖されるに至っている(詳しくはClive Hamilton著”Silent Invasion: China’s Influence in Australia”やNewt Gingrich著”Trump vs. China”を参照)。チュチェ思想派については、篠原常一郎氏がその実態について広く発信しており、韓国でも注目されている(チュチェ思想派は韓国でも広く浸透している)。

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1月5日の米国ジョージア州上院議員決選投票で、民主党が2議席とも確保し、上院で民主党が過半数(議長の副大統領票を含む)を確保した。1月6日にはジョー・バイデンが正式に次期大統領として議会に承認された。これで、大統領は民主党、議会も上院、下院ともに民主党が過半数というトリプルブルーの状態が確定した。日本にとっては悪夢である。
前回のコラム『今必要なのは「中国から国民を守る党」』で述べた通り、バイデン政権の誕生が確実になり、日本の親中派は勢いづいている。12月14日に全日空が成田ー深圳路線を再開したのに続き、12月18日に国土交通省は、12月21日から中国・韓国便の到着を新千歳空港にも認める通知をした。
日本では早速、バイデン当確による悪影響が出始めている。米国の対中強硬政策が緩和されることを見越して、日本の親中派が勢いづいている。中国を含む自由貿易協定RCEPへの加入や中国とのビジネスを目的とした往来の再開がそれを象徴している。今年の春節に来日した中国人旅行者に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を持ち込まれて、今も感染者が再度急増している中、往来を再開するとは非常識極まりない。そもそも、中国におけるウイルスの発生源は現時点でも全く分かっていない。今、何よりも中国に求めるべきは、国際的
米国大統領選の決着がもつれている。誰が大統領になるかはまだ分からないが、一つだけはっきりしたことがある。バイデンが圧勝すると予想していた大手メディアはみな大ウソつきだったことだ。しかし、相変わらず彼らに反省の気配はない。彼らは我々と違い、己の不明を恥じるという思考回路が脳から欠落していると解釈するしかないだろう。
新型コロナウイルスのパンデミックで社会のリセットが起きている今、ポストコロナの時代に日本の大学がポリコレ難民を受け入れるという構想を検討するよい機会である。