米当局、ハーバード大の学部長を起訴 中国との関係を虚偽申告

[28日 ロイター] – 米司法当局は28日、米政府から研究助成金を受けていたにもかかわらず、中国の研究機関との関係について米政府機関への開示を怠ったとして、ハーバード大学の化学・化学生物学部の学部長、チャールズ・リーバー教授を虚偽申告の罪で起訴した。

裁判所に提出された資料によると、リーバー容疑者は中国政府が海外の優秀な人材を支援する「千人計画」に参加していたが、米国防総省などには事実と著しく異なる申告を行っていた。また、中国湖北省の武漢理工大との関係について、米国立衛生研究所に虚偽の申告をしていた。

司法当局はまた、ボストン大学のスタッフ一人を中国軍の仕事を引き受けていた事実を隠していたとして起訴した。米司法省の広報担当者が記者団に明らかにした。

米国では、中国との関係を巡り教育機関の関係者が起訴されるケースが相次いでいる。

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