ドイツ保健相 パンデミック対応必要
ドイツ保健相は、世界保健機関(WHO)が中共ウイルス(新型コロナウイルス)による感染症は「パンデミック(世界的な流行)ではない」と否定したが、パンデミックの対応準備をしなければならないと、2月26日の記者会見で述べた。
ドイツでは20の感染例が27日までに確認された。イエンス・スパーン(Jens Spahn)保健相は、感染例の追跡は困難であるとした。
ドイツ政府の疾病管理予防機関ロベルト・コッホ研究所(RKI)のローター・ウィーラー所長は、ドイツにおける感染症流行に関する医療体制は整っておらず、ワクチンを年内に入手することも困難であるとの見方を示している。
ドイツは、イタリアのような街の封鎖措置は計画していない。スパーン保健相は「可能な限り感染者を隔離し、適切に治療する」と述べた。同保健相は、25日に開かれたEU(欧州連合)保健相会議でも、渡航制限や国境閉鎖も適切な措置ではなく実行の予定はないとした。
ドイツは、感染者が出た地域の学校や幼稚園を一時閉鎖した。
ドイツには、中共ウイルスに対する具体的で包括的な対応策はないが、3年前に策定された一般的な感染症のパンデミック計画を適用する。
中国からドイツ人観光客を飛行機で帰国させ、14日間隔離するなどの対応を含め、ドイツ政府は「地域社会の施設から感染者の排除、隔離、専門医療施設での措置」をまとめた。さらに「集団宿泊施設への立ち入り、公共施設、不特定多数の人が集まるイベントを禁止」としている。
専門家は、屋外などの広い空間でのマスク着用は防疫には非現実的だと考えている。しかし、現在ドイツではマスク不足が起きている。専門家は、マスクは医師や看護師にとって最も重要だと強調している。これは、感染リスクの軽減よりも、免疫力の低下した患者への身体負担を増やさないためだという。
(翻訳編集・佐渡道世)