【紀元曙光】2020年3月26日
イタリア。つぶやきながら本稿を書いている。人が見たら、奇異に映るだろう。
▼行ったことがなくても、その国へ行ったような気になるのは、やはり古い映画の影響からか。筆者は、もちろん日本初公開時に見たわけではないが、『ローマの休日』(1953)が印象に深い。
▼劇中のオードリー・ヘップバーンは23歳。新人女優でありながら主役に大抜擢され、お忍びでローマの市街を冒険的に巡る王女を見事に演じた。今も同じか知らないが、映画のシーンのように、ベスパというスクーターに男女が二人乗りして、スペイン広場の階段でジェラートを食べるのが伝説的な流行となった。
▼不思議に思ったのは、映画の冒頭、王女の足元がアップになり、きゅうくつな靴に痛がる様子が、両足の動きで表現される場面だ。後でサンダルに履き替えることで、王女がひと時の自由を得たことを示すのだと、ずいぶん後年になって分かった。王女さまでなくても、人の運命は、本来きゅうくつなものかも知れない。
▼このまま映画の思い出を話していられたら、どんなに良いだろう。周知の通り、イタリアは今、大変なことになっている。中共ウイルスは欧州各国にも飛び火して、スペイン、フランス、イギリス、オランダも深刻な情況になりつつある。
▼ウイルスの病禍が顕著に表れている国は「中国共産党に親密であった国」。帰納的結論として、それが人類の前に明示された。一帯一路のイタリアばかりではない。アフリカ諸国も、自国の利権を切り売りして、中国から多額の投資を受けている。今後の悪夢が的中しないことを祈る。
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
人気食材アボカドには、歴史・性の健康・怪我・アレルギー・動物毒性まで意外すぎる秘密が満載。読むほど驚きが続く「7つの知られざる真実」をご紹介します。
数百年前の喫煙習慣が、なんと骨にまで刻まれていた──。最新研究が明かした「骨が語る喫煙の記憶」は、健康観を揺さぶる驚きの事実です。
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。