ひとりの盲目の少女がいた。彼女は、盲目ということで自分自身を嫌っていた。
彼女は愛する恋人を除いて、すべての人を嫌っていた。恋人は、いつも彼女と一緒にいた。少女は、もし世の中を両目で見ることができるならば、恋人と結婚するといった。
ある日、誰かが少女に両目を与えてくれた。これで、少女は恋人とすべてのものを見ることができる。少女の恋人は、「君はやっと世界を見ることが出来たね。僕と結婚できますか?」と尋ねた。少女は、恋人が盲目であることを見て驚き、彼と結婚することを拒んだ。恋人は泣きながら彼女の元を立ち去り、彼女に手紙を送った。
「お願いです、これからは私の両目を大事にしてください」
多くの人間は、状況が変わると考え方まで変わってしまう。以前どんな生活をしていて、辛い時に誰が一緒にいてくれたのかを忘れない人は、ほんのひと握りに過ぎない。
「今日は、とっても不親切な人たちに出会った」と不平を言う前に、
ひとことも話すことが出来ない人たちのことを思ってみよう。
食べ物の味に文句を言う前に、
食べる物が何もない人たちの事を思ってみよう。
あなたの夫、または妻に文句を言う前に、
パートナーがいない人たちの事を思ってみよう。
あなたが他人に文句を言う前に、
今日、あまりにも早く天国へ行ってしまった人たちの事を思ってみよう。
あなたが子どもに文句を言う前に、
子供が欲しくても授からない人たちの事を思ってみよう。
あなたのみすぼらしい家について話す前に、
汚れた道端に住んでいる人たちの事を思ってみよう。
長距離のドライブについて泣き言を言う前に、
自分の足で同じ距離を歩く人たちがいることを思ってみよう。
仕事に疲れたと文句を言う前に、
失業者や障害者があなたの仕事をしたいと望んでいることを思ってみよう。
あなたが他人に対して指摘したり、非難したりする前に、
罪を犯していない人は1人もおらず、我々はすべて同じ人間であるということを思ってみよう。
気持ちがどんなに憂鬱で落ち込んだ時でも、つねに顔に微笑みを浮かべ、神様に感謝しよう。ただ、自分がこの世に生き、生かされていることを思う。
人生は贈り物―それを祝い、楽しみ、全うするのだ。
(翻訳編集・山崎)
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