掛谷英紀コラム

NHK受信料制度 日本の競争力を削ぐ既得権益

6月26日、NHKだけ映らないテレビを自宅に設置した女性がNHKとの契約義務不存在確認を求めた裁判で、原告勝訴の判決が東京地裁で言い渡された。このテレビを製作したのは筆者である。

NHKだけ映らなくする原理は、LC共振型ノッチフィルタという古くから知られた技術で、最初はNHKだけ映らないアンテナの形で開発した。この装置を開発したきっかけは、NHK の要請で YouTube に上がった2013 年 3 月 8 日の中山成彬議員の国会質問が削除された事件である。

同日の衆議院予算委員会で、いわゆる従軍慰安婦問題について、辻元清美議員と中山成彬議員が正反対の立場から質問をした。いずれも YouTube にアップロードされたが、NHK は後者のみについて削除要請をした。これは、公共放送として守るべき政治的中立性を著しく欠くと同時に、国民の多様な意見を尊重する民主主義を脅かす行為である。これに対して、視聴者が合法的に抗議する選択肢を提供する必要があると考えて開発したのがNHKだけ映らないアンテナである。フィルタ部分は単体でAmazon等にて販売されており、既に3000本以上売れている。

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1月5日の米国ジョージア州上院議員決選投票で、民主党が2議席とも確保し、上院で民主党が過半数(議長の副大統領票を含む)を確保した。1月6日にはジョー・バイデンが正式に次期大統領として議会に承認された。これで、大統領は民主党、議会も上院、下院ともに民主党が過半数というトリプルブルーの状態が確定した。日本にとっては悪夢である。
前回のコラム『今必要なのは「中国から国民を守る党」』で述べた通り、バイデン政権の誕生が確実になり、日本の親中派は勢いづいている。12月14日に全日空が成田ー深圳路線を再開したのに続き、12月18日に国土交通省は、12月21日から中国・韓国便の到着を新千歳空港にも認める通知をした。
日本では早速、バイデン当確による悪影響が出始めている。米国の対中強硬政策が緩和されることを見越して、日本の親中派が勢いづいている。中国を含む自由貿易協定RCEPへの加入や中国とのビジネスを目的とした往来の再開がそれを象徴している。今年の春節に来日した中国人旅行者に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を持ち込まれて、今も感染者が再度急増している中、往来を再開するとは非常識極まりない。そもそも、中国におけるウイルスの発生源は現時点でも全く分かっていない。今、何よりも中国に求めるべきは、国際的
米国大統領選の決着がもつれている。誰が大統領になるかはまだ分からないが、一つだけはっきりしたことがある。バイデンが圧勝すると予想していた大手メディアはみな大ウソつきだったことだ。しかし、相変わらず彼らに反省の気配はない。彼らは我々と違い、己の不明を恥じるという思考回路が脳から欠落していると解釈するしかないだろう。
新型コロナウイルスのパンデミックで社会のリセットが起きている今、ポストコロナの時代に日本の大学がポリコレ難民を受け入れるという構想を検討するよい機会である。