【紀元曙光】2020年9月16日

「でっちあげ」という言葉を昔、よく耳にした。

▼筆者が高校生の頃だったか、インターネットもない時代に、外国の雰囲気に触れる一つの手段として短波ラジオがあった。雑音ばかりのところチューナーを探っていくと、ふと日本語が飛び込んでくる。海外の日本語放送のなかで、やたら強い電波を出すせいか、うるさすぎるほど聞こえたのは北朝鮮の放送だった。

▼放送というより、アジテーションといったほうがよい。日本をふくむ西側からの情報には、全て「でっちあげ」の烙印をおす。それを大まじめに、朗々と語りあげる北朝鮮の女性アナウンサーは、まことにお上手な日本語だが、腸がねじれるほど滑稽で面白い。そのため当時の筆者は、夜中に短波ラジオを聴いて笑うという、悪趣味をもってしまった。

▼先ほど、意外なところで「でっちあげ」のタイトルを見た。大紀元の記事「中国は人口統計をでっちあげ 危機を隠蔽」である。おや、これはもしかしたら、自分の認識を変えなければならないか。筆者は、感覚的にだが、中国政府が発表する人口が14億というなら、「戸籍未登録者を入れて、たぶん15億ぐらいだろう」と思っていた。

▼ところが同記事は、実際には少ない人口を、中国政府が多目に14億と「でっちあげ」ていたという。中国は、人口減少を隠蔽するため、数字を大幅に操作しているというのだ。

▼中共のやることだから、数字の操作に驚きはしない。ただし、本当に隠蔽しているなら、その実態は政権を脅かす要素があるとも読める。長らく人口抑制政策をとってきた中国の真相を、注視したい。

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