ブラジル大統領息子、「ファーウェイはスパイ」「中国共産党は自由の敵」と再び批判
ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領の息子で連邦下院議員のエドゥアルド・ボルソナロ(Eduardo Bolsonaro)氏はこのほど、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)について中国共産党の「スパイ」で、中国共産党は「自由の敵だ」と痛烈に批判した。中国当局側は同議員の発言に対して「代価を払わせる」と応酬した。
同議員は今年3月、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の対応をめぐって、中国当局を「独裁政権だ」と非難した。
下院の外交・国防委員会委員長を務めるボルソナロ議員は11月23日、ブラジルは米トランプ政権が主導する「クリーンネットワーク」政策を支持するとツイッターに投稿した。議員は、この政策で、中国当局がファーウェイの5G技術を介して「スパイ活動」を展開することを防げるとの見方を示した。しかし、議員はこの後、同投稿を削除した。
ボルソナロ議員はその後、再び投稿し、「クリーンネットワーク」の目的は「中国共産党のような自由の敵に対抗することにある」と示し、中国当局の技術を遠ざけるべきだと主張した。
在ブラジル中国大使館は同ウェブサイトで、同議員の投稿について、「中国共産党と中国企業がネット上でスパイ活動を展開していると中傷した」と反発し、ブラジルが米国に追随し「中国の5G技術を差別する同盟に入った」と批判した。また、大使館側はボルソナロ議員に対して、中国批判をやめなければ、「代価を払わせる」などと脅かした。
同国のエルネスト・アラウージョ(Ernesto Araújo)外相は26日、楊万明駐ブラジル中国大使に書簡を送り、中国大使館の声明は「攻撃的で無礼だ」「ブラジル国民の中国に関するイメージを傷つけた」と非難した。また、アラウージョ外相は書簡で、中国大使館の対応は「建設的でなく、不必要な対立を招いた」と批判した。
ブラジル政府は11月10日、米国の「クリーンネットワーク」に参加すると表明した。
米国のポンペオ国務長官は22日、現時点で世界53カ国、通信企業180社が「クリーンネットワーク」に加わったと発表した。
ボルソナロ議員は今年3月17日、中共ウイルスの感染拡大について、1986年チェルノブイリ原発事故の際の「ソ連の独裁政権と同じだ」と、中国当局が感染情報を隠ぺいしたことを非難した。
同氏はツイッター上で、「独裁政権がまたも事実を発表するのではなく、隠ぺいを選んだ。無数の命を救うことができたかもしれない」と投稿した。
(翻訳編集・張哲)