≪医山夜話≫ (10)
多重人格
多重人格に関して、漢方医学の見方は西洋医学と異なっています。漢方医学でいう多重人格とは、患者が自分の主意識を放棄して外来の霊や鬼などにコントロールされ、主意識がもうろうとなって不可解な行動に出ることです。
ある日、カロリンという患者が糖尿病を治療するために私の診療所を訪れました。一週間後、彼女の糖尿病の症状はなくなりましたが、次に来たときは、肝炎を患っていました。彼女は一定の期間を挟んで、繰り返し大きな病気にかかっていました。診療所を訪れるたびに、彼女は異なる病気の症状を訴え、その時に行った様々な検査結果や診断書がたくさんありました。これらの病気が複雑に絡み合い、彼女はまるで危篤の重病患者といっても過言ではありません。しかし、不思議なことに彼女は、いつもきらびやかな衣装を着たかわいい少女だったのです。
彼女は毎回、違う服を着ていました。アメリカン・インディアンの先住民の衣装や、アフリカ人の長いスカート、18世紀のフランスの貴婦人のドレス、日本人の着物、ジーンズ、中国風の前ボタン式の上着。くるくる変わる彼女の衣装に、私は目もくらむばかりでした。更に私を驚かせたのは、彼女の表情や雰囲気、喋り方も、その時に身に着けている服とよく合っていたことです。
関連記事
機内での快適さは持ち物で変わります。客室乗務員が実際に携帯する必需品から、乾燥対策や体調管理、トラブル対応まで、旅を快適にする工夫を紹介します。
農薬被害をきっかけに、再生型農業へとかじを切ったアメリカ西部の牧場主。土壌を育て、在来の草地を守りながら、持続可能な牧場経営の新たな道を模索する姿を追います。
今の苦しみは、はるか昔の行いとつながっているのか。エドガー・ケイシーの事例をもとに、病と因果の不思議な関係をたどります。
新婚夫婦が2年で約1000万円の借金を完済。外食制限やミニマリズムなど、シンプルだけど効果的な9つの節約習慣が、人生を大きく変えました。
亡くなる直前、人は自分の死を感じ取っているのか。ICUの現場では、多くの患者が同じ言葉を残すといいます。その静かな瞬間が、私たちに問いかけるものとは何でしょうか。