水を見ると、人の心はほっこりします。川も海も、池でも同じ。ただし、きれいな水でないといけません。黒く汚染された死水は、本当に悲しくなります。
ソクラテスより前の時代、古代ギリシャの哲学者にタレスという人がいました。タレスは万物の根源(アルケー)を「水」だと説いたそうです。確かに、水が渇すれば生物は確実に死にますので、水を生命の根本と考えたのも道理だと思います。
中国の五行説によると、木、火、土、金、水の五元素が根本。この五つは互いに関係し合っていて、例えば、水生木(すいしょうもく)「水は木を生む」のように呼びます。
日本は、水道水をそのまま飲める。なんと幸せな国でしょう。命の水が、蛇口まで来ているなんて夢のようではありませんか。水のある幸せを、大切にしましょう。
水音を、聞いて微笑む芭蕉翁。
(慧)
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