【党文化の解体】第2章(11)「財産をもって道徳を量る重要な根拠とする」

2-5)財産をもって道徳を量る重要な根拠とする

 中国正史の初章を飾る 『五帝本紀』には、五帝の徳行とその徳行に対する一般民衆の述懐と尊敬が記載されている。そのような徳行は深く人の心に入り込み、数千年にわたって伝えられ、漢民族の土地から少数民族の地区とその他の国へと流入した。

 中国人の観念の中では、人は道徳と学識によって名声と地位を得る。孔子は 「大道が行われれば、天下は平等になる。賢と能を選び、信修睦を説く」といい、個人の人品は官僚を選定する重要な指標となった。漢代に試験制度が実行されるようになると、その選択基準は「徳行が高くて志操が清く、学問に通じて、経典に博識で、法令に明るく、疑惑を解くに足る(中略)」、その他にさらに備えるべきこととして、「質朴、実直、謙遜、倹約」の美徳が挙げられていた。

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