【デジタル通貨】
急ピッチで進むデジタル人民元導入 中国の権威主義はますます強まる
3月8日、国際女性デーに合わせて、上海市の繁華街や百貨店でデジタル人民元の実証試験が行われた。中国の中央銀行・中国人民銀行は数年前よりデジタル通貨である「デジタル人民元」の導入を進めており、普及させれば主要国で初となる。いっぽう、強権的な政府が国民の財布の中身まで管理しうる点で、中国共産党による統制がさらに強化される懸念がある。
中央銀行が発行するデジタル通貨は「中央銀行デジタル通貨(CBDC、Central Bank Digital Currency)」と呼ばれている。日本銀行によると、CBDCは中央銀行の債務として発行される法定通貨建てのデジタル通貨である。市中金融機関への影響等の問題から、日本を含む世界の主要国は導入に慎重だ。
いっぽう、「アリペイ」や「WeChat Pay」といったキャッシュレス決済が急速に普及した中国では、政府主導で人民元のデジタル化が推進されている。中央銀行である中国人民銀行が発行する「デジタル通貨電子決済(DCEP、Digital Currency Electronic Payment)」、すなわちデジタル人民元のパイロットテストは、中国の主要都市で行われている。市民に抽選でデジタル人民元を配布し、買い物で使用させるというものだ。これまで同行は1億元以上のデジタル人民元を配布した。2022年に開催される北京冬季オリンピックでは、さらに多くのデジタル人民元プログラムが計画されており、普及を着実に進めている。
関連記事
習近平の9月の訪米で、中国側がホワイトハウス内の専用休憩室を要請し、日程には約5時間の空きが設けられたと米紙が報道。健康状態への関心が再び高まっている
中国外交部が高市首相について「日本首相」との肩書を外し、氏名のみで表記。呼称の変化について、矢板明夫氏は中国の政治宣伝でみられる手法と指摘
中国の製油業者が10月、香港とマカオ以外への石油製品輸出を停止したことが分かった。国内供給の確保が背景にあり、世界的な燃料供給の逼迫や価格上昇につながる可能性がある
米上院が「法輪功および強制臓器収奪被害者保護法案」を可決した。超党派の上下両院議員が声明を発表し、中国での強制臓器収奪をめぐる人権侵害の責任追及や制裁の必要性を訴えた
中国共産党による臓器収奪をめぐり、米上院が制裁を科す法案を全会一致で可決。成立すれば関与者への制裁も。中国における臓器収奪と同法案について知っておくべきこと