チベットの光 (32) 灌頂を求めてまた侮辱を受ける
このとき、リタ地方からまた大灌頂を受けに師父のもとへ人がやってきた。
「今度の灌頂は、あなたもきっと受けられるわよ」。師母がウェンシーに言って、供養するための品々を渡した。彼は嬉しくてたまらず、やっと自分も灌頂を受けられるのだと思うと、天にも昇る気持ちで、それらの品々を手にするとさっそく仏堂へと足を運んだ。
「おまえはなぜまた来たのか?」師父はウェンシーに尋ねた。「供養するものはあるのか?」
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