【医学古今】

鼻水に命門のお灸

鼻水は鼻粘膜の分泌異常によって起きる症状で、現代医学では耳鼻科で治療しますが、漢方医学の場合、鼻は肺の付属器官だと考えています。ですから、鼻の症状は肺の状態を調節しながら治療します。

 それ以外に肝、胆、胃、大腸の経絡も鼻や副鼻腔の周囲を通っていますから、鼻の症状はこれらの臓腑の状態を考えて治療する場合もあります。

 もう一つ陽気不足によって起きる鼻水があります。このような患者は、鼻詰まりやくしゃみなどの症状がなく、普段鼻の異常をほとんど感じません。しかし、ちょっと寒くなり体が冷えると、透明の水のような鼻水がたくさん流れるように出てきます。症状は一見重いようですが、いったん体が暖まれば鼻水はすぐ止まり、異常もほとんど感じなくなります。

▶ 続きを読む
関連記事
運動、仕事、学び、片づけ。成果を生む共通点は「完璧にやる」ことではなく、定期的にその場に立つことだった。
肌のくすみは紫外線だけでなく、睡眠不足や光刺激、ホルモン変化でも進行する。皮膚科医が、安全に透明感を回復させる正しいケアと注意点を解説。
「天然で安全」は本当?大規模研究が、メラトニンの長期常用と心不全リスク上昇の関連を示唆。睡眠サプリの思わぬ落とし穴と、賢い付き合い方を考えるための重要な一報です。
冬は気分の落ち込みや筋骨の弱りを感じやすい季節。チンゲン菜・しいたけ・厚揚げを組み合わせ、肝の滞りをほどき腎を養う冬向きの養生料理を紹介します。
世界の健康食物ランキングで、アーモンドが首位に。さらにラード(豚の脂)もトップ10入りし、健康常識の見直しを促す結果となった