中国によるシエラレオネ接近 深刻なオーストラリア資源依存の表れか
5月7日、中国国家主席習近平氏はシエラレオネ大統領と電話会談を行った。習近平氏は中共ウィルスパンデミックにおいて、西アフリカの国と協力すると約束し、両国は「互恵的な協力関係を拡大すべき」と強調した。中国は現在、天然資源・鉄鉱石の輸入を、関係がますます悪化するオーストラリアに依存している。専門家は、中国のシエラレオネへの接近は、同国の豊富な鉄鉱石を狙った動きだと考えている。
西アフリカ海岸にあるシエラレオネはかなりの鉄鉱石埋蔵量を持っていると言われている。中国国営企業である山東鋼鉄会社は2011年から、同国のトンコリリ地域にある鉄鉱を開発し、中国に輸入し始めた。その輸出量は2014年にピークを迎え、1900万トンに達した。2017年以降、エボラウィルスの流行と鉄鉱石の低価格の影響により、トンコリリ地域のプロジェクトが中止された。それ以降、2018年にシエラレオネから中国に輸入した鉄鉱石は100万トン未満に急落し、2020年にはゼロまでに落ちた。
中国は世界最大の鉄鋼生産国にもかかわらず、生産された鉄鋼の量と質は国内の需要を満たすことができない。このため、80%の鉄鋼はブラジルとオーストラリアから輸入している。
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