米アップル社のロゴ(VCG/VCG via Getty Images)

アップルが中国当局に妥協か 中国人ユーザー個人情報の管理権譲る=米メディア

米紙ニューヨーク・タイムズ17日付の調査報道によると、米IT大手アップルが中国側の要求に従い、「1989年天安門事件」「チベット独立」「台湾独立」など、中国当局が禁止する用語を含むアプリを削除した。さらに、中国人ユーザーの個人情報を中国国営企業が運営するサーバーに保存し、管理権を譲った。

同報道は、アップルは中国のApp Storeを自己検閲し、ゲームや外国報道機関を含む5万5000のアプリを削除したと指摘した。しかしユーザーは、削除されたアプリを他の国のApp Storeからダウンロードできる。

同紙の調査報道は、アップルの内部資料、法廷文書を引用し、現社員や元社員17人とサイバーセキュリティ専門家4人に取材した。2009~16年まで、App Storeの責任者を務めたフィリップ・シューメーカー(Phillip Shoemaker)氏は、中国での事業に関して、弁護士からリストを受け取ったことがあると明かした。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の夜空でドローンが「謎の霧」を散布。十数省で相次ぎ報告され、焦げた臭いに住民が騒然。当局は沈黙したまま…何が起きているのか。
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。