【歌の手帳】夕立の空
よられつる野もせの草のかげろひて涼しくくもる夕立の空(新古今)
歌意「猛暑の夏日。激しく照りつける太陽のため、乾いた野原の草が、よじれるように葉を巻いていた。そこへ雨雲がにわかに広がり、地上に陰をつくる。ひんやり涼しく曇った、夕立まえの空である」。
西行(さいぎょう1118~1190)の歌。野にある草の葉の形態を、これほど細やかに描写した例は、和歌としては過去になかったのではないかと思われます。
一方「自然描写は十分だが、抒情性には欠ける」という、辛口の批評もできるかも知れません。同じく西行の歌「心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ」のような「あはれ」は表題の歌にはないようですが、正岡子規の「写生」の先行例とも言えましょう。
(聡)
(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!
関連記事
釈迦牟尼佛が父王の死に際し、人生の無常や執着を超える道について語り、難陀に出家を促すまでの感動的な物語。
断食の基本は「賢く食べること」 老廃物を輩出し、細胞を健康にして免疫力を高めるために、食べない時間を決めることなのです。顔中に吹き出物があった人が断食をして、吹き出物がきれいに消えた人を見たことがありますが、本当に美しい肌になりました。
香港で唯一の「レゴ認定プロビルダー」の洪子健さんのチームは最近、長さ26メートル、幅1.78メートルの中国絵画の至宝「清明上河図」を再現し、ギネス記録に認定した。
歳を取れば更年期障害。しかし、心を磨いてきた人にはなんてことはない。気分が軽いということは執着が少ないということ。どんな欲望や執着に対しても、離れて淡々とすると、体は軽くなる。
プロのテクニックで南向きの窓もピカピカに!筋を残さず仕上げるためのスキージー技術と道具の選び方を解説