英空軍、宇宙司令部を正式発足 「敵対国に対する優位性を確保」
イギリス国防省は7月30日、宇宙空間における優位性を確保するために設立された宇宙司令部(United Kingdom Space Command)が正式に発足したと発表した。同国の宇宙空間における優位性を確保すると同時に、各種宇宙開発プロジェクトを統括・調整する役割を果たす。
ジェレミー・クイン(Jeremy Quin)国防調達担当大臣は宇宙司令部の発足に際し、「敵対国が宇宙空間における能力増強を図るなか、この日進月歩する分野において戦闘上の優位性を維持することは極めて重要である」と発言した。
宇宙司令部の徽章(バッジ)には、銀色の翼、米宇宙軍に似た三角形とそれを囲む楕円形の軌道、牡羊座の星、そして青い月桂樹の枝が描かれている。
宇宙司令部は今年4月1日、英王立空軍の下部組織として設立された。宇宙における活動能力の向上、宇宙における労働力の訓練と育成、そして宇宙における各種行動の調整という3つの主要な役割を持ち、宇宙技術の開発にも携わる。
宇宙司令部は、イギリス空軍本部が置かれているハイ・ウィッカム空軍基地を本拠としている。指揮官はポール・ゴッドフリー(Paul Godfrey)少将だ。イギリス政府は今後の10年間で、宇宙技術に14億ポンドを投資し、そのなかには新しい諜報技術、偵察衛星システムの開発費用などが含まれている。
なお、イギリスの宇宙司令部は米国の宇宙軍とは異なり、あくまで空軍の下部組織として存在し、現段階では独立した軍とはなっていない。
(王文亮)
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