北京市内で8月15日、健康コードの検問現場(Getty Images/大紀元)

中国、公共施設でワクチン接種済み証明の提示を義務付け 「強制接種」と反発の声も

中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大が続く中、中国では多くの省・市が「2コード(健康コード、ワクチン接種済み証明コード)」の提示を求めており、行程コードを加えた「3コード」提示を導入する省もある。市民から、実質上のワクチン強制接種だと反発の声が上がっている。

山東省煙台市、浙江省温州市、江蘇省南通市と除州市などはすでに2コードによる検査を実施する中、8月16日から、広西チワン族自治区、安徽省と江西省の各市が相次ぎ導入を宣言した。

健康コードはその人のウイルス感染に対する「安全度」を判定し、表示するアプリである。行動確認アプリの「行程コード」は感染経路の特定に利用されている。今年3月から、中国政府はワクチンを接種したかどうかを確認するアプリの運用を開始した。

広西チワン族自治区在住の男性が大紀元の電話取材に寄せた情報によれば、基礎疾患を理由に接種を拒否し続ける男性に、町内会は再三接種を促している。市場で野菜販売に従事する男性の妻は、接種しなければ解雇されると通達された。男性の話では、派出所が病院と連携して、接種拒否の人を羽交い締めにして無理やり接種を行うケースもあるという。

安徽省すべての市・県が相次ぎ通達を出し、公共の場で「2コード」の提示を義務付けていると宣告した。

公共の場とは、オフィス街、住宅地、宿泊施設、商業施設、スーパー、市場、観光地、娯楽施設、映画館、図書館などほとんどの施設が対象になる。ワクチンを接種しない人は実質上、外出できない状況だ。

コードを提示しない人に対する罰則は不明だが、個人情報の登録や出入禁止などの措置があるという。

内モンゴル自治区フフホト市は21日、「2コード」を提示しない人は原則として住宅地を含むほとんどの場所への立ち入りを禁止する、という通知を出した。 インターネットではこのことについて、反発する書き込みが殺到した。

一方、中国の中央政府はワクチン接種を強制しないという方針を明示している。

「ワクチン接種を拒否する人の大半は、場合によって死に至るその副作用を恐れているからだ。でも死亡例があっても、公表されるはずがないだろう」とある市民は取材で語った。

もう一つの背景は、ワクチンの効果が疑問視されている。9割以上の市民が接種したとされる南京市と揚州市の現状は、感染拡大している。

(翻訳編集・叶子)

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