神医華佗の物語(3)

胎内に残された死産児を見極める

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華佗産婦人科や小児科での活躍も、とても素晴らしいものでした。

腰痛は子宮内で死産した胎児が残っていた

ある重い腰痛にかかった女性は、腰が痛くて、食べることも飲むこともできず、治療のために華佗のもとへ訪れました。華佗が脈を見たところ、その女性は妊娠中に怪我をして、胎児が生まれなかったようでした。 しかし女性の夫は、「確かに彼女は怪我をしたが、胎児はもう生まれてしまったんだ」と言いました。

すると華陀は「私が脈を見たところでは、胎児はまだ子宮の中にいます」と言い、薬を飲むように彼女に言いました。 1日後、彼女は激しい腹痛に襲われて、華佗をまた訪ねました。 診察を終えた華佗は、「脈を見る限り、前の日と同じようですね。 怪我をした後、1人目を産む時に出血が多く、2人目がスムーズに産まれず、お腹の中で胎児が死んでしまい、血流に影響が出たのです」 と言いました。その後、助産師が手術を行い、女性の子宮から男の子を取り出すことができました。手足は揃っていましたが、顔色は黒くなっていました。

近代的な機器がなかった古代において、華佗は胎内に死産の子供がいることを確信していました。脈の診断だけで、あるいは経験だけで、果たしてそれができるのでしょうか。これは本当に不可解なことです。 恣意的な判断をすれば、誤って一世代前の奇跡の医師たちの評判を落としてしまうことになったでしょう。

子供の病気の根本原因は母親にあった

また東陽市の陳淑山という人が、華佗に2歳の子供を見てほしいと言ってきました。 子供は重い赤痢にかかり、昼夜を問わず泣き続け、体重も減っていました。 華佗はまず脈を感じ、次に子供の全身を触り、子供の喉を見て、陳淑山に「あなたの子供が病気なのは、母親が不健康で、乳の出が悪いからです」と言いました。華佗はその子に自家製の「シーフー・ニウワン薬」を与えたところ、10日も経たないうちに子供の病気は治りました。

(翻訳・井田)