中国、エアコン最大手格力電器株価が続落 すでに時価総額約3兆円失う
世界最大級の住宅空調メーカーで中国の家電大手、格力電器(グリー・エレクトリック)の株価は昨年末から下落基調に入り、16日、年初来安値を付けた。背景には、中国不動産市場の低迷、エアコン製造に必要な鋼材や銅材の原料価格の高騰がある。
深セン証券取引所では16日、同社の株価は前日比2%安の1株=38.21元で取引を終えた。今年に入ってから最安値となった。
中国メディア「21世紀経済報道」によると、9月以降、海外投資家は「深股通」を通じて、格力電器株式の売却をさらに強化した。16日時点で、同社の時価総額は昨年末の高値と比べて、1700億元(約2兆8954億円)が消失した。
深股通とは、海外投資家が香港市場を通じて、深セン証券取引所の銘柄を売買することを意味する。
昨年下半期以来、銅材、鋼材、プラスチックなどの資源価格は急騰している。この影響で、格力電器の今年上半期の純収益は、2019年同期と比べて3割減少した。
市場関係者は、中国不動産市場の停滞が住宅空調市場の冷え込みをもたらしたと指摘した。
現在、深セン市に本部を置く不動産大手、恒大集団が抱える過剰債務問題は中国不動産市場全体に波及する恐れがあるとの見方が広がっている。
格力電器のほか、中国白物家電メーカー大手の美的集団と海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム)の株価も、今年に入ってから大幅に下落したという。
(翻訳編集・張哲)
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