Twitterアカウント凍結、ホワイトハウスからも注意 米歌手、ワクチン副反応の発言が波紋
米人気ラッパーのニッキー・ミナージュ(38)はツイッター上で、ワクチンの副反応について公に疑問を呈した後、アカウントを一時凍結されたうえ、ホワイトハウスからも注意される事態に発展した。
14日、Twitterで2200万人以上のフォロワーを持つミナージュは、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されるチャリティ舞踏会「Met Gala」に出席できないとツイートした。このイベントでは、ゲストにワクチンの接種が義務付けられているが、彼女は「ワクチン接種はしたくない」と書いた。
彼女は投稿で、親戚友人が経験したワクチン接種による健康被害を紹介した。
「中国の言論検閲に匹敵」
ミナージュは15日、1億5000万人のインスタグラムのフォロワーに向けて、自分が「Twitter監獄」に入れられ、ツイートできなくなったと投稿した。
インスタグラムのライブ配信で、彼女はTwitterの検閲を糾弾し、中国共産党の検閲と比較した。欧米の言論検閲に対して「目を開けよ」とフォロワーに呼びかけた。
「非常に恐ろしい。中国に行ったとき、『指導者の悪口を言うな』と言われたのを覚えている。アメリカで何が起こっているのか分からないのか?中国のような生活を送っていることに気づいてないのか?」と訴えた。
ミナージュは、他の多くのミュージシャンが自身と同じ意見だが、批判を恐れて声を上げることに消極的だと付け加えた。
Twitter社の広報担当者は15日夜、米オンラインメディアのバズフィードに宛てたメールの中で、同社はミナージュのアカウントに対して「いかなる強制措置も講じていない」と否定した。
ホワイトハウスからの「招待状」
騒動は米政府を動かす事態となった。ホワイトハウスはミナージュに電話をかけ、バイデン政権の首席医師であるビベック・マーシー氏と会談し、ワクチンに関する疑問を解消するよう招待した。ワクチンに関する「誤った情報」を広めないよう注意を促した。
米感染症対策トップのアンソニー・ファウチ博士は15日、CNNに対し、「このようなことが起こるという証拠はないし、起こると想像する合理的な理由もない」とし、ミナージュがネット上でこのような主張をすることについて「よく考えるべきだ」と述べた。
ミナージュの支持者は15日、アトランタの米国疾病対策センター(CDC)本部前で、ワクチンに関するミナージュの発言は「真実であり、ファウチは我々に嘘をついている」と抗議した。
(翻訳編集・王君宜)