習氏の健康問題は中国共産党体制における注目すべき不安定要因であり、70歳を過ぎた男性とは思えないほど深刻な健康問題を抱えているなどの噂がたびたびささやかれてきた(GREG BAKER/AFP via Getty Images)

中国、全国運動会での革命歌の演出に批判殺到「文化大革命が再来か?」

このほど行われた中国全国運動会(全運会)の開会式で、過激な革命歌を歌った人気歌手2人が、世論から批判を受けた。問題の動画は、20日夜にインターネット上から削除された。

1957年に作られた革命歌「社会主義好(社会主義はいいぞ)」で、「(国内の)反動勢力は敗れ、(外国の)帝国主義は尻尾を巻いて逃げ出した」という歌詞がある。現在、中国で外資企業の撤退が相次いでいるため、主催者は革命歌を借りて現状を揶揄しているとの指摘もある。

開会式には習近平総書記と彭麗媛夫人が出席した。主催者側がこの曲を選んだのは最近、共同富裕など毛沢東時代のスローガンを掲げた現政権に迎合しようとしたからだとみられる。

この動画は中国のインターネットで話題になった。一部のネットユーザーから、「文化大革命時代を彷彿とさせるような、奇妙な雰囲気だ」「これは文化大革命の再来を告げるものなのか?」「この曲は、冬季オリンピックでは歌われないだろうね?」というコメントが寄せられた。

また、「東芝が大連から撤退し、サムスン重工業が撤退し…、スイス銀行の調査によると76%の外資系企業が中国からの撤退を計画している。帝国主義はまさに尻尾を巻いて逃げ出したのだ!」との皮肉めいた批判もあった。

「このような重要なイベントで、この革命歌は世界に向けてどのようなメッセージを送っているのか。帝国主義の資本家たちは、それでも中国に投資するのだろうか?過去40年間の中国の急速な経済発展は、外国資本なしで可能だったのか?なぜ一部の人はいつもあの時代に戻ろうとしているのか?」という問いかけもあった。

世論の批判を受けて、問題の動画は20日の夜から、中国のインターネット上から完全に削除された。

(翻訳編集・王君宜)

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