2021年8月18日、ワシントンD.Cの国防総省ビル(ペンタゴン)で、報道陣の取材に応じるオースティン米国防長官(Olivier Douliery/AFP via Getty Images)

米国防長官、中国軍が「リハーサル」防空識別圏侵入に危機感

オースティン米国防長官は4日、活発化する中国軍機による台湾の防空識別圏(ADIZ)への侵入について、将来の台湾侵攻に向けた予行演習のようだと警戒感を示した。「台湾の自衛力を強化するため、支援を加速する」と述べ、中国の軍事面での影響力拡大をけん制した。

オースティン氏は、カリフォルニア州で開催された「レーガン国防フォーラム」で演説し、「自己主張を強める独裁的な中国の出現」がもたらす全体的な課題について言及した。また、中国空軍機による台湾周辺の飛行について「中国が真の戦闘能力を探り、リハーサルのように見える」と述べた。

中国の空軍機はここ1年ほど、台湾の防空識別圏への侵入を連日繰り返しており、台湾海峡での緊張が高まっている。蘇貞昌行政院長によると、今年の中国軍機による台湾の防空識別圏侵入は880回を上回り、昨年の2倍を超えるペースとなっている。

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