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世界中のピラミッド(12)インドネシア ボロブドゥール遺跡

インドネシア ジャワ島スクー寺院

インドネシア、ジャワ島中部のスラカルタ市から東35km離れた場所にあるスクー寺院(Candi Sukuh)は、15世紀に建設されており、現存状態が良好な遺跡です。

インドネシア ボロブドゥール遺跡

ジャワ島中部のケドゥ盆地に位置する、この大乗仏教の石造遺跡―ボロブドゥール遺跡は、世界最大の仏教遺跡であり、万里の長城、エジプトのピラミッド、アンコール・ワットと並ぶ古代東方地域の四大遺跡と呼ばれています。

一体誰が、何のために、そしてどのようにしてこの建造物を建てたのかについて、未だ謎めいています。また、ボロブドゥール遺跡は、当時では、寺院なのか、あるいは神殿なのか、それとも仏塔なのか、未だ解明されていません。

千年の歳月を経て

「ボロブドゥール」は、サンスクリット語では「丘の上の仏塔」という意味で、今では「インドネシアのピラミッド」として知られています。ボロブドゥール遺跡は1千年前に建設され、気勢雄大で思わず吸い込まれそうなほど迫力がある建造物ですが、800年以上もの間、熱帯雨林の中で荒れ果てていました。アンコール・ワットや、インドのアジャンター石窟群と同様、近年、発掘されたのです。

1007年、ムラピ山の噴火により、ボロブドゥールは火山灰に埋もれ、後に、イギリスの植民地行政官であったトーマス・ラッフルズらによって発見され、1814年に発掘されました。ラッフルズは帰国した後、著書『ジャワ誌』を出版し、今回の発見を記載し、また、「ボロブドゥール」と名付けましたが、しかし「ボロブドゥール」にまつわるいくつもの謎は未だ解明されていません。

佛教における宇宙観

ボロブドゥールの建造者や、建てられたその目的に関しては、具体的な記載や証拠がないため、地元では、760年から830年まで、シャイレーンドラ朝が栄えた時代、隣のシュリーヴィジャヤ王国の影響を受けて、10万人以上動員して、70年もかけて、ようやく世界的大規模な仏教建築物を完成させたと伝えられています。

ピラミッド状に建設されたボロブドゥールは、曼荼羅を表現していると言われています。数多くの仏塔には柱もなければ、扉や窓もなく、約200万個の安山岩と玄武岩でできています。遺跡総面積は1.23万平方メートルで、一番高いところは35メートルもあります。

1885年、基壇にはレリーフが刻まれており、うちの160ものレリーフは欲界を表しています。また、短い銘文も刻まれ、まるで彫刻家への指示、あるいは、レリーフの説明のようです。そして、これらの記載から、当時の建造背景を推測することができます。

ボロブドゥールに関する唯一の手掛かりは、ある民間の吟遊詩人が書いた古い手稿で、1365年に書かれた「ナーガラクルターガマ」から発見され、その中では、ある仏教建造物を「ブドゥール」と呼んでいました。ボロブドゥールのことである可能性はあるものの、それ以上の情報は記載されておらず、これ以上確認することもできませんでした。

(つづく)

――正見ネットより転載

(作者・意文/翻訳編集・天野秀)

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