「しつこい茶渋を落としたい」こんなアイデアはいかがですか
お茶は、世界各地で愛飲されています。
「しつこい茶渋」は困りもの
ということは、お茶を入れる急須や茶杯につく「茶しぶ(茶渋)」も世界中の家庭にあって、たまった茶渋を除去するのに、どの国の人も、ごしごし手間をかけていることでしょう。
茶器に残る茶渋は、時間がたつと余計にしつこく付着し、食器洗浄機では全く落ちず、通常の台所洗剤とスポンジで強くこすっても落ちにくいものです。
茶葉のなかには、カテキンと茶ポリフェノールが含まれています。これらの成分が水中の金属イオンと結合すると、水に溶けにくい汚れ「茶渋」となって茶器に付着するのです。
では、どうすれば茶渋を効果的に落とすことができるでしょうか。
家庭で茶渋を除去する場合、一般的に使われる漂白剤は「塩素系漂白剤」「重曹」「酸素系漂白剤」の3種です。これらを使用する際は、絶対に混合しないで、一つずつ単独で試してみることが原則です。
詳しい使用法は、各種の洗剤ボトルに表記されていますのでそれに従ってください。
3種のなかで最も強力なのは、塩素系漂白剤です。大きな洗い桶に水と所定量の漂白剤を入れて、汚れた急須や茶杯をまとめて入れておくと30分ほどで茶渋が浮いてきます。その後、ゴム手袋をつけてスポンジ洗いし、流水で十分にすすぎます。
塩素系漂白剤は通常、陶器や磁器の洗浄には向いていますが、ガラス器や金属器に使用すると変色する場合があります。使用前に漂白剤の注意書きを、よく確認してください。
「重曹」や「歯磨き」も使えます
茶器は直接口に触れるものなので、塩素系漂白剤が気になる方は、天然重曹を試してみましょう。
茶渋のついた杯にお湯を注ぎ、小さじ1杯の重曹を入れてかき混ぜます。そのまま1時間おいてから洗い流します。残った茶渋には、重曹を直接かけてスポンジでこすります。
茶器の絵柄を損傷したくない場合は、酸素系漂白剤が適しています。過酸化炭酸ナトリウムの泡の力で茶渋を浮き上がらせますので、絵柄の色に影響しません。
茶器を傷つけず、直接汚れを落とす「研磨剤」としては、重曹のほかに、「塩」と「歯磨き」があります。いずれも人体に害はなく、歯の汚れを落とす効果もある「研磨剤」ですので、安全に使えます。
なお、クエン酸は、ステンレスの水アカを落とすには効果的ですが、急須や茶器の茶渋に対してはほとんど効きません。
最後に、茶渋を防ぐ最も良い方法をご紹介しましょう。
それは、急須や茶杯のなかに長時間お茶を残したままにせず、すぐに洗うことです。
これを実行するだけで、家庭の茶渋はほとんど防げますよ。
(文・蔡雅/翻訳編集・鳥飼聡)