「調味用だけではありません」聞いて驚く食塩の意外な用途
食塩は、世界中の料理に使われる調味料です。
その主要成分である塩化ナトリウムには抗細菌、抗ウイルス、抗真菌の3つの効能があります。そうしたことから、魚介を塩漬けにして長期保存したり、野菜を糠床に漬けてうま味を引き立たせたりするなど、食塩の不思議な役割には限りがありません。
ここでは、よく知られている塩の効能のほかに、食塩を使ってできる「6つの意外な用途」について、ご紹介します。
1、コーヒーの苦味を減らす
コーヒーには砂糖やクリームが欠かせない人もいます。ただし、世界の国々のコーヒーの飲み方には、砂糖ではなく、食塩を少々入れるというのがあります。
コーヒーに食塩を少し入れると、苦味が和らぐのです。
例えばトルコでは、砂糖を入れるコーヒーを日常的に飲んでいますが、花嫁が結婚前に行う特別な儀式として、未来の夫とその家族に「塩入りコーヒー」を振る舞うことが行われます。
北欧の人も、よくコーヒーに塩を入れます。ちなみに台湾では、海塩でホイップクリームを泡立て、アイスコーヒーにのせる「海塩コーヒー」が人気です。
2、皮膚の角質層を取り除く
食塩は「天然の角質除去剤」にもなります。毛穴をふさぎ、ニキビの原因となる古い角質層を取り除くのです。
とくに海塩は、角質を軟化して除去するとともに、海塩に含まれるナトリウム、塩化物、カリウム、マグネシウム、カルシウムはすべて皮膚の健康に有益で、体と皮膚の毒素を吸収することができます。
高い費用をかけてボディスパへ行く必要はありません。自宅で、海塩を使って手作りの角質除去クリームを作ることができます。
レシピにお好みのエッセンシャルオイルを加えれば、家のバスルームでアロマスパを体験することができます。
ボディ用角質除去クリームのレシピの一例は、1/2カップの海塩、1/2カップのココナッツオイル(またはオリーブオイル、ホホバオイル)、およびラベンダー、ローズ、カモミール、ゼラニウムなどからお好みのエッセンシャルオイルを3滴、です。
全ての材料をボウルの中で十分に混ぜたら、バスルームで(顔は避けて)体に塗り込み、皮膚の角質を取り除きます。
洗って乾かした後に、再度ボディローションやオイルを塗って水分を補います。
3、車フロントガラスの霜つき防止
非常に寒冷な気候条件のとき、車の窓ガラスやフロントガラスに霜がつきやすくなります。
路面の凍結防止のため塩を撒くことがあるように、車のフロントガラスに塩水を散布しておくと霜つき防止に効果があります。ただし、塩分で車体が傷まないように、塩水を大量に散布することは避けてください。
4、卵の鮮度のテスト
いつ買ったか記憶にないほど古い卵が見つかった時、どうしますか。
うっかり調理中の料理に割り入れて、もしもその卵が腐敗していたら、料理が全て台無しになってしまいます。
卵が腐っているかどうか分からない場合は、割って確かめる方法もありますが、もし腐っていたら台所いっぱいに腐敗臭が蔓延しますので、勇猛果敢に割るのはちょっと待ってください。
塩大さじ2杯をコップの水に溶かします。塩が完全に溶けたら、卵を塩水の中に入れてみます。
卵がコップの底に沈んでいれば、卵は腐っておらず、まだ食べられることを示しています。しかし、もし卵が水面に浮いてきたら高い確率でその卵は腐っていますので、悪臭の被害に遭わないよう、安全に処分する方法を考えましょう。
5、ノミを駆除する。
食塩は、家庭内で最も効果的で、ペットにも安全なノミ駆除剤です。
塩は水分を吸収しますが、ノミなどの害虫は塩を吸い込むと体の水分が失われて死んでしまうのです。
塩でノミを駆除する場合、まず塩の粒を細かくします。
家にある食塩を、ミキサーまたはフードミルにかけて粉末状にします。それをノミが隠れている場所、例えばカーペット、ペットの寝床、ソファー、クッション付き家具に撒きます。
12時間から2日間静置した後、塩をふりかけたところを掃除機でしっかり吸い取ることで、塩粉、干からびたノミ、ノミの卵を取り除くことができます。
最後に掃除機のダストバッグを捨てるとともに、掃除機のなかをきれいに洗って害虫を完全に駆除することをお忘れなく。
6、籐家具を磨く
藤(とう)の家具は長年使用すると黄色くなり、カビが生えやすくなります。
かなりの年月を経た籐製の家具や装飾品は、もう再生できないほど光沢を失っているように見えます。そんな時は、塩水を使って磨いてみましょう。
食塩を水に溶かし、ブラシで籐家具に塗ります。乾布で軽く磨いてから、屋外に出して日に当てます。水分が乾いたころには、古びた家具がきっと生まれ変わっています。
(翻訳編集・鳥飼聡)