ポップコーンは世界中で人気のあるスナック菓子ですが、加工方法が適切であれば、なかなか「健康的な食品」と言えます。
米国は世界最大のポップコーン消費国です。
米国人は年間約160億リットルのポップコーンを食べています。つまり「1人あたり平均64リットル」と言いますから、その消費量は大したものです。また、世界各地のポップコーンの多くは米国産です。
さて、人体に影響する添加物を加えていない無添加ポップコーンであれば、それは多様な栄養素と抗酸化物質を含む「健康的な全粒食品」となります。
またポップコーンに含まれる糖分、脂肪、カロリーは、他のスナックやジャンクフードに比べて低いわりに満腹感が得やすく、食物繊維も豊富です。
ポップコーン100gには食物繊維が約15g入っています。推奨される1日当たりの食物繊維摂取量は女性が25g、男性は38gと言いますので、ポップコーンは食物繊維の有効な供給源になり得るのです。
また、食物繊維の多い全粒穀物のポップコーンには抗炎症作用があり、心臓病や糖尿病のリスクを減らし、消化管の健康を促進します。
さらに、ポップコーンにはポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールは抗酸化物質の1つで、体の細胞をフリーラジカルから保護し、血液循環を改善するとともに、特定のがん(前立腺がん、乳がん等)のリスクを低下させます。
このように、ポップコーンは食物繊維が豊富で低カロリーという、理想的なダイエット食品なのです。
ただし、一つだけご注意ください。
全てのポップコーンが「健康的」というわけではありません。マーガリン、バター、砂糖、食塩などを加えすぎたポップコーンは、当然ながら体に負担をかけます。
例えば、一部の映画館で販売されているポップコーンは、大量の調味料が加えられている可能性があります。キャラメルコーティングされたピーナッツポップコーンには、とんでもない量の砂糖と脂肪分が入っています。
また、電子レンジで加熱して作る袋入りポップコーンも、注意が必要です。
電子レンジ用ポップコーンのなかには、マーガリンに含まれる化学物質のジアセチルが多いものがあります。動物実験の研究では、ジアセチルを吸入すると気道に損傷を与えるため、肺疾患を引き起こす可能性が指摘されています。
また、一部の電子レンジ用ポップコーンは、トランス脂肪酸を含む硬化油で作られています。トランス脂肪酸の過剰摂取は、虚血性心疾患や認知機能の低下など、重篤な病気のリスクを高めます。
市販のポップコーンを購入する場合は、その中の調味料や添加物について成分表示をよく確認したほうが良いでしょう。
ポップコーンは、もちろん自家製が可能です。
自分で調味料を調整することにより、本当にヘルシーなポップコーンを作ることができます。例えば、バターやマーガリンの代わりに菜種油やオリーブオイルを使いましょう。食塩や砂糖などの調味料は、できるだけ少なくします。
いかがですか?
香ばしい匂いと、ポンポンと弾ける賑やかな音が、フライパンの中から聞こえてきましたよ。
(翻訳編集・鳥飼聡)
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