西洋音楽の巨人たち ショパン(上)
「ピアノの詩人」と呼ばれるショパンの楽曲は軽快でありながら、内省的で、喜びを表現していても過度ではなく、物悲しいですが憂鬱でもありません。
ショパンの曲は、他のロマン派音楽と比べると、少し深みと力強さがあり、心の琴線に触れるものがあります。ロマン派の代表として、ショパンの音楽は、人間世界の深く、惜しみない「愛」を表現しています。
モーツァルトやベートーヴェンの古典派が合理性を重視したのに対し、ロマン派は外界の制約から脱却して自分の内面の感情の表現を重んじ、「感情」の豊かさを芸術創造の焦点としました。それは、メロディアスでハーモニーが豊かで、色彩豊かなオーケストラ作品が数多く生み出されていることにも反映されています。ショパンは、その繊細な音楽表現で多くのロマン派音楽家の代表となり、ピアノ音楽の新時代を切り開きました。
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