ナスは抗酸化物質が豊富であり、動脈硬化の防止に役立ちます。(Shutterstock)

ナスは意外と優等生「あなたの動脈硬化を防ぎます」

ナスは抗酸化物質が豊富であり、動脈硬化の防止に役立ちます。

日本の皆様は、ナスはお好きですか。

台湾がん基金が行った調査によると、ナスが好きな人は、台湾ではわずか6%でした。ナスは「子供が嫌いな野菜」に選ばれたほどですが、実はとても栄養のある野菜で、血行を良くして動脈硬化を防ぎ、心臓血管を守ってくれます。

栄養士の李佳蕙氏によると、ナスは「長寿野菜」とも呼ばれます。水分量が多いことで満腹感をもたらし、豊富な食物繊維は胃腸の働きを活発にするほか、多くの心血管を保護する栄養素を含んでいると言います。

ナスに含まれる栄養素のうち、代表的なものをご紹介しましょう。

アントシアニンは、フリーラジカルを除去し、動脈硬化を予防する抗酸化栄養素です。クロロゲン酸は、抗酸化栄養素でもあり、血管を保護し、食後の血糖上昇を緩やかにします。

フラボノイド(ビタミンP)は、結合組織の健康を維持し、血管の強度や弾力を増すとともに、ビタミンCの吸収を促進します。またカリウムは、浮腫(むくみ)を抑え、血圧を下げます。鉄分は、ヘムと赤血球の合成を促進して貧血を予防します。

漢方医学の観点から見ると、ナスには「活血(かっけつ)」の効果があります。漢方で言う「活血」とは血液の流れを良くすることで、これに対し「養血(ようけつ)」は血液を増やすことを指します。

そのほか漢方医学によると、ナスは脾胃(脾臓と胃)の大腸経に入って清熱(体内の熱を冷ます)できるとともに、痛み止めの効果もあると言います。

そのため、ナスは熱性炎症の症状を治療するのに役立ちます。例えば、熱性のできもの、皮膚疾患、痔の血便などに改善効果があるとされます。

ナスには、心臓血管の保護に役立つ栄養素が多く含まれています。(Shutterstock)

このように健康効果の高いナスは、どなたでも食べられますが、その性質が冷性なので、普段から寒がりな人、下痢しやすい人は、注意して食べてください。

普段ナスを食べる時に、少し気をつけていただきたい人は、次のような人です。

冷え性の人は、普段から体が弱く寒がりで、痰と鼻水が常に水のように澄んでいます。脾臓と胃が弱く、よく下痢をします。女性であれば生理痛も起こしやすくなります。このような人は、ナスを食べ過ぎないほうがいいでしょう。

また腎臓病の人も、ナスはカリウム含有量が高いため、多すぎず、適量を食べるようにしてください。

(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)

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