絶滅危惧種の世界最大のネコ科動物 アムールトラが撮影される
最近、ある動物写真家が雪に覆われた自然の中で、非常に珍しいアムールトラの写真を撮りました。
メディア各社の報道によると、この写真は、写真家のサッシャ・フォンセカさんが2021年12月に隠しカメラで撮影したものだそうです。彼は、ロシア極東の森に慎重にカメラトラップを設置し、絶滅危惧種であるネコ科の動物を撮影しました。
「カメラの前をアムールトラが通り過ぎて、記録されていない未知の雄のトラであることが判明しました。そこで、カメラトラップのプロジェクトで一緒に仕事をしている研究者から、名前をつけてほしいと頼まれました」と、ドイツ出身のフォンセカさんは言いました。
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名前を考える過程で、フォンセカさんはその動物に特徴的な「L」マークがあることに気づき、ある名前が頭に浮かびました。
「左の頬骨にあるL字型の模様が特徴的であったため、ロシアの文豪レオ・トルストイの名前を借り、最終的に“レオ”と呼ぶことにしました」と言いました。
アムールトラは、シベリアトラとも呼ばれ、主にロシア極東、朝鮮、中国東北部に生息するトラの最大亜種で現在世界最大のネコ科動物です。
シベリアトラはかつて北東アジアに多く生息していました。しかし、この種と餌となる動物の密漁が横行し、絶滅に瀕することになりました。 2008年には、米国のウェブサイト「Life Science」で「世界で最も絶滅が危惧される希少動物トップ10」に選出されました。
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野生生物保護協会によると、野生のシベリアトラまたはアムールトラの成獣は約350〜400頭ほどおり、その95%がロシア極東の森に生息し、生態系と地域文化に重要な役割を果たしているといいます。
「野生のアムールトラが今なお世界に存在すること自体が奇跡です。野生生物保護区や国立公園で守られているのは、この種の生息域の3〜4パーセントに過ぎないのです」とフォンセカさんは話します。
また、「絶滅の危機に瀕しているアムールトラは、生息地の喪失、伐採や採鉱、密猟、狩猟などにより、今もなお脅威にさらされています」と付け加えました。
フォンセカさんは、長年にわたり写真技術を通じて様々な大型ネコ科動物の保護を推進してきたことで知られており、現在はアムールトラを主に撮影しています。
(翻訳・神谷一真)