「プラ食べる」酵素発見 何世紀もかかる分解、24時間以内も可能に=米テキサス大
米テキサス大学の研究者によれば、「ボトルや包装は分解するのに数世紀かかるといわれているが、化学的に分解する酵素の発見によって、処分場や汚染地にある数十億トンのプラスチックをクリーンアップできる」とのこと。研究成果は4月27日付の『ネイチャー』誌に掲載され、生物学的解決策を見出す取り組みの大きい一歩を踏み出した。
同大学コックレル工学部と自然科学部の研究者は機械学習モデルを用いて、PETaseと呼ばれる天然酵素に新しい変異を起こさせ、「プラスチックを食べる酵素」を作り出した。
PETaseは、飲料などの包装に使われているPETを細菌が分解することを可能にする酵素である。機械学習モデルは、酵素のどの変異が「低温かつ迅速に、廃プラスチックを解重合するか 」を予測する。
関連記事
「触れていないのに『わかる』——?」最新研究が、人間に第七の感覚ともいえる“遠隔触覚”の存在を初めて実証。砂の下の物体を探知できる驚きの能力と、その仕組み・応用可能性を紹介する興味深い内容です。
アリでヨーグルトを作る——驚きの伝統製法を科学者が再現。牛乳にアリを入れて発酵させる独特の知恵と、その科学的メカニズムを解明した注目の研究。食文化の奥深さを感じる興味津々の内容です。
フライパンや化粧品に潜む「永遠の化学物質」。腸内細菌がその除去を助ける可能性を示す最新研究が明らかに。
出産中に臨死体験をした科学者が見た“もう一つの世界”とは――命の奇跡、意識と科学の限界、そして人生観の劇的な変化を語る心揺さぶる実話。
9日間続いた巨大津波の正体は?人工衛星が捉えた“静振”という謎の現象。地球全体に揺れを伝えたグリーンランドの異変を、最新研究が解明します。