気になる血糖値 何を食べれば下がるのか?(3)

砂糖の量を減らせば健康になる。このことは、ケトン食、ビーガン料理、低GI食品などの自然食と伝統的なアメリカの食事を比較した研究で、何度も証明されています。

自然食品を多く食べると、糖分の摂取量が減り、血糖値が健康的になり、糖尿病や心臓病、炎症の発生を抑えることができる」ととてもシンプルです。

つまりジュースやビスケットなどの加工食品ではなく、植物性の自然食品を多く摂ることが、健康増進のための最善の策ということになります。しかし、すぐに血糖値を改善することを目的とするのであれば、以下の10種類の食品を食すのが良いでしょう。
 

レモン

植物性食品には何千種類ものフラボノイドが含まれています。レモンには、脂肪とブドウ糖の代謝を改善する効果のある成分が含まれています。このフラボノイドはヘスペリジンと呼ばれ、血糖値やコレステロール、中性脂肪の値を下げる働きがあります。

水や食事にレモン汁を加えれば、いつでも健康的で血糖値を下げるフラボノイドを補うことができます。毒素を排出すると同時に血糖値を下げたいなら、是非クランベリーレモン風味の水をたくさん飲むといった安くて簡単なデトックスを試してみてください。

フェヌグリーク

フェヌグリークは美味しく、空腹時や食後の血糖値を素早く簡単に改善することができます。『欧州臨床栄養学会誌』(European Journal of Clinical Nutrition)に掲載された研究では、1型糖尿病患者の血糖値を下げる効果もあることが示唆されています。

フェヌグリークの種はお茶にしたり、ドレッシングやソース、カレーに加えたりすることができます。インド料理では、料理にほんのり甘いナッツのような風味を与えるためによく使われ、セロリとメープルシロップを混ぜたような味と表現されることもあるそうです。

ダークチョコレート

実はダークチョコレートは体に良い作用をもたらします。ダークチョコレートに含まれるカカオには、血圧を下げ、インスリン抵抗性を緩和するフラバノール(フラボノイドの一種)が多く含まれています。インスリン抵抗性が低下することで、細胞が余分な血糖を消費しやすくなり、自然に血糖値が下がります。

ただし、精製された砂糖を使っていないダークチョコレートを食べるようにしましょう。ご家庭でダークチョコレートを作る方法:

鍋に溶かしたココナッツオイルを半カップ入れ、生のオーガニックココアパウダー(フラバノールが最も多く含まれているため)半カップと砂糖の代用品大さじ1杯を加えます。よく混ざるまでかき混ぜたら、容器に流し込んで冷蔵庫に入れます。数時間冷やして固めれば、悪い成分が一切入っていない、血糖値を下げるダークチョコレートの出来上がりです。

 

精製糖の入っていないダークチョコレートは、血糖値を下げる働きがあります。(Shutterstock)

 

ブロッコリースプラウト

この10年間で、ブロッコリースプラウトに関する研究は何十件も発表されています。これらの研究により、ブロッコリースプラウトには抗がん作用や抗炎症作用があることがわかりましたが、血糖値を下げる効果もあるのでしょうか?

『国際食品科学・栄養学誌』(International Journal of Food Sciences and Nutrition)に掲載された無作為化二重盲検臨床試験で、研究者はブロッコリースプラウトを1日10g摂取するとインスリン値が有意に低下することを発見しました。研究者らは、ブロッコリースプラウトがインスリンに対する細胞の感受性を高め、それによって血糖値を下げる可能性を示唆しています。

この治療効果のある新芽は、非常に手軽に入手することができます。室内で1週間もかからずに簡単に育てることができ、成長したら、おやつにも食事にも使えます。

(つづく)

(翻訳・香原咲)