生理中の女性は、気づかないうちに脱水状態になりやすくなっています。(Shutterstock)

「あなたの水分は足りていますか?」女性は脱水症状に注意して(2)

(前稿より続く)

 

自宅でも作れる「経口電解液」

さて、女性に限らず、これからの季節はをかく機会も多くなりますので、水分補給は努めて意識するようにしてください。

脱水症状が進むと、皮膚の乾燥、唇の荒れ、気分不快、顔色の悪さのほか、意識が朦朧とするなど深刻な事態に至ることもあります。

このような症状がみられた場合は、電解質を含む水分の補給をできるだけ早く行うことが急務です。自分でできない場合は、周囲の人が適切に判断し、迅速に対応してください。

その際に飲むと効果的な「経口電解液(経口補水液)」は、自宅でも簡単に作ることができます。

作り方の一例として、水1リットルに食塩3g、砂糖20~40gを溶かします。砂糖は、甘味をつけるだけですので、お好みでなければ減らしても構いません。

この経口電解液は、腸管から速やかに吸収されます。そのため、嘔吐や下痢のある人、高熱のある子供や高齢者など、水分補給の緊急性が高い人には、この経口電解液が薦められます。

なお、病気ではありませんが、生理中の女性も水分不足になりがちですので、同じく経口電解液を利用すると良いでしょう。

 

マグネシウムの量」が選ぶ目安

水分補給のポイントは「好みの味」と「マグネシウム」です。

市販されている飲料のなかで、自分に合った経口電解液やスポーツドリンク、ミネラルウオーターを選ぶのに困ったら、「マグネシウムの量」で選ぶのも1つの手です。

マグネシウムは、骨や歯の形成、ブドウ糖をエネルギーへ変換させ、中性脂肪の削減、細胞内に水分を保持するなどの働きをもつ、人体に欠かせない電解質です。

またマグネシウムには筋肉の痙攣を防止する作用もありますので、生理中に子宮が過剰に収縮することも抑えられます。

現代の日本人は、一般的にマグネシウムが不足していると言われています。

マグネシウムの摂取量について、女性は1日290ミリグラムを推奨しています。しかし、実際の摂取量は約210ミリグラムで、1日の摂取量としては約80ミリグラム不足していることになります。

 

水分補給をするときは、マグネシウムの補給も忘れないようにしましょう。(Shutterstock)

水分摂取は段階的に増やす

水分補給が不可欠であることは間違いありません。

ただし、普段あまり水を飲まない人が、飲む水の量を急激に増やすことはできません。体が代謝に追いつかず、「むくみ」を招くことにもなります。

そこで、体が順応できるように、少しずつ水分摂取量を増やしていくようにしましょう。

具体的には、以下のようにします。

まず、普段飲んでいたお茶やコーヒーの代わりに、経口電解液、スポーツドリンク、ミネラルウォーターを飲み物のメインにします。毎日の起床時と入浴後に、これらをコップ1杯飲みます。

その一方、利尿作用のあるコーヒー、紅茶、緑茶、ルイボス茶、プーアル茶などは、飲むとしても1日2杯以下にします。なお、糖尿病患者や高血糖の人は、糖分を摂りすぎないよう注意してください。

これを2週間ほど続けて、体がむくまないようであれば、さらに少しずつ水分量を増やすことができます。2週間単位で体調を見ながら、水分摂取量を増やすことがポイントです。

(翻訳編集・鳥飼聡)

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