どのオレンジ類にも素晴らしい健康効果がありますが、みかんは特に人気のあるオレンジの一種で、おやつとして頻繁に食べられます。 また、みかんは、肥満やがんなどのさまざまな慢性疾患に大きな健康効果をもたらすことが、研究により明らかにされています。
カナダのウェスタンオンタリオ大学の研究者によると、オレンジ類には肥満だけでなく、2型糖尿病の予防に役立つ物質が含まれているそうです。 この化合物は、心臓病や脳卒中の根本的な原因である動脈硬化にさえも対抗できます。
2011年にDiabetes誌に発表された同大学の研究者らは、オレンジ類に含まれる物質が、ノビレチンという強力なフラボノイドであることを明らかにしました。
この研究では、人類のメタボリックシンドロームに対するノビレチンの効果を調べるために、有害な脂肪と単純な糖分を多く含む欧米食をマウスに食べさせました。
その結果、最初のグループのマウスは太り、コレステロールと中性脂肪の上昇、血中インスリンとグルコース濃度の上昇、脂肪肝など、メタボリックシンドロームに関連するすべての徴候が現れました。 メタボリックシンドロームは、心血管疾患と2型糖尿病のリスクを有意に増加させます。
2匹目のマウスには、1匹目とまったく同じ餌を与え、そこにノパルエストリンを添加しました。 これらのマウスは、コレステロール、トリグリセリド、インスリン、グルコースレベルの上昇は見られず、体重の増加も正常でした。 さらに、このマウスはインスリンの作用に対してより敏感になりました。
研究者らは実験の結果、ノパルエストリンは余分な脂肪の燃焼に関連する遺伝子の発現を促進し、脂肪の生成に関わる遺伝子を抑制することにより、肝臓への脂肪蓄積を防ぐと結論付けました。
また、長期的な研究により、ノパルエストリンは動物を動脈硬化の影響から守ることが分かっており、ノパルエストリンが人間のメタボリックシンドロームや関連疾患の適切な治療法となるかどうか、さらなる研究が求められています。
これらの研究者は、以前、グレープフルーツに含まれるナリンゲニンというフラボノイドに、肥満などのメタボリックシンドロームに対する同様の予防効果があることを発見し、国際的に注目されていました。 しかし、研究者によると、ナリンゲニンの方が10倍も強力で、さらに抗アテローム作用があるとのことです。
また、みかんにはシトルリンという化合物が含まれており、このフラボノイドには白血病を抑制する効果があることが分かっています。 シトルシン、ノパルエストリンともに乳がん細胞に対して有効であることが研究で明らかにされています。
ノパルエストリンとシトルリンの摂取量を増やすためにも、みかんをもっと食べましょう。 柑橘類の中で最も健康的な化合物は皮に含まれていますので、マリネやサラダ、デザートに加えることで皮の栄養素まで摂取できます。
この記事は、www.GreenMedInfo.com、The Epoch Timesの許可を得て、英語と中国語、日本語で転載・翻訳しています。 英語版:Tangerine Compounds Protect Against Long List of Chronic Diseasesをご覧ください。
(翻訳編集:井田千景)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。